お世話になった上司や同僚が退職する際、感謝の気持ちを込めてお花をプレゼントしたいという方も多いのではないでしょうか。
ただし、退職祝いとしてお花を贈る際には、さまざまなマナーが存在します。
何も考えずに見た目の印象だけで贈ってしまうと、失礼に値するケースも。
そこで本記事では、退職祝いでお花を贈る際に知っておきたいマナーについて紹介します。
退職祝いとして最適なお花の相場や種類まで詳しく解説しますので、参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 退職祝いにお花を贈る際のマナーが知りたい
- 退職祝いに贈るお花の費用相場が知りたい
- 退職祝いに贈る花のおすすめが知りたい
退職祝いでお花を贈る際に覚えておきたい5つのマナー
退職祝いとしてお花を贈る際に、意識するべき5つのマナーをご紹介します。
せっかくのプレゼントを心から喜んでもらうためにも、ぜひ参考にしてみてください。
最適な花言葉のお花を選ぶ
退職祝いに限らず、お花を贈る際には花言葉を意識するとよいでしょう。
お花に込められた意味を理解せず、見た目の印象だけでお花を選んでしまうとお祝いとはかけ離れたメッセージを伝えてしまう可能性もあります。
また、同じ種類のお花でもカラーによって花言葉が異なる場合も。
たとえば、黄色いカーネーションの花言葉である「軽蔑」やオレンジのユリの「憎悪」などプレゼントの定番とされるお花でも、お祝いに適さない花言葉を持っている可能性があります。
お花の花言葉だけでなく色ごとの花言葉もしっかり調査して、意図しない意味が込められないように注意しましょう。
花束の本数にも気を配る
退職祝いでお花を贈る際には、花束におけるお花の本数にも注意すべきです。
一般的に、プレゼントするお花の本数は縁起の悪い数字を避けるのがマナー。
たとえば、死や苦しみを連想させる4本や9本はもちろん、世界的に不吉の象徴とされる13本も適切な数字ではありません。
細かい部分ですが気にされる方もいますので、必ず本数を確認してから贈るように心がけましょう。
大きすぎるお花は迷惑になることも
会社など出先で退職祝いのお花を贈る場合、サイズ感にも気をつけなければなりません。
喜んでもらいたいからといって、あまり大きな花束を送ってしまうと、持ち帰る手間がかかってしまいます。
かといって、小さすぎるお花もお祝いとしての見映えがよくありません。
お花を贈る相手の自宅までの距離感やどのように持ち帰るかなどを想定し、負担にならないようなサイズのお花を贈りましょう。
また、遠方の場合やどうしても大きいお花を贈りたい場合は、贈り先のご自宅に配達してもらうのもおすすめです。
配達時間にも注意
注文したお花を会社に配達してもらう場合、配達時間にも気を配らなければなりません。
退職日には、簡単な引き継ぎや挨拶を済ませ、早上がりしてしまう方もいます。
たとえば、終業時刻にお花を贈るつもりで夕方に会社着で手配してしまうと、お相手がもう社内にいないというケースも多いようです。
退社当日にお花を渡す場合、お相手の行動パターンをある程度把握して、配達予定時間を決めましょう。
なお、退職当日は忙しくなる可能性もあるため、前日などに余裕を持って渡すのもおすすめです。
立て札やメッセージカードも忘れずに
退職祝いのお花を贈る場合、立て札やメッセージカードを添えるのがビジネスマナーです。
記入する内容は「祝御退職」や「御引退御祝」などが正しいマナーと言われていますが、人によっては「退く」という言葉に悪印象を抱く可能性もあるため注意しましょう。
また、スタンダードな「お祝い」という言葉が退職を喜んでいるように捉えられるケースもあります。
したがって「お世話になりました」や「有難うございました」など感謝を表現する内容がおすすめです。
余計な誤解を受けないように、お相手の性格や考え方も考慮して最適な言葉を添えてあげましょう。
退職祝いに贈る花の費用相場とマナー
一般的に退職祝いでお花を贈る場合、1万円程度が相場です。
ただし、ご自身やお相手の立場や関係性によって金額を変えるケースもあります。
たとえば以下のように、贈るお相手に合わせてお花の金額を変えるのも大切な心遣いです。
- 上司に贈るお花:5,000〜10,000円
- 同僚や後輩に贈るお花:3,000〜5,000円
また、部署やチームで集金して退職祝いのお花を贈る際は、1人あたりの負担金額を無理のない範囲で設定することが重要です。
あまり高額なお花を贈るとお相手が申し訳なく感じてしまうケースもあるため、プレゼントを贈る人数と無理のない集金額を設定したうえで、適切なお花を選びましょう。
退職祝いの花の色にマナーはある?
退職祝いのお花はとくにタブーとされる色はありません。
したがって、今までの感謝やお疲れ様の気持ちが伝わりやすい華やかな色にまとめると良いでしょう。
ただし、元気で明るい印象のある黄色いお花の中には、意外とネガティブな花言葉を持つものも多い点に注意しましょう。
花束を依頼する際に、花言葉も考慮してお花を組み合わせてもらうと良いですね。
また、お花を贈るお相手の好みの色やイメージカラーを中心に、花束を作ってもらうのもおすすめ。
お相手のことを想って用意した花束であることが伝われば、喜んでもらえること間違いなしですよ。
退職祝いにおすすめのお花の種類5選
退職祝いとして贈るのにおすすめのお花の種類をご紹介します。
お花の種類ごとに花言葉や特徴も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
バラ
プレゼントやお祝いの定番ともいえるお花が「バラ」です。
誰もが知っている高級感あふれる見た目が特徴で、世代や性別を問わず人気のお花といえます。
なおバラは色によって花言葉が大きく変わるため、お祝いで贈る際には注意が必要です。
とくに「嫉妬」や「薄らぐ愛」といった花言葉をもつ黄色のバラは、お祝いのお花としてふさわしくありません。
退職祝いでバラを贈る際は「感謝」や「感銘」の意味をもつピンクのバラや「絆」「信頼」といった花言葉のオレンジのバラを選びましょう。
カーネーション
母の日の贈り物といったイメージが強い「カーネーション」は退職祝いにも最適なお花です。
フリルのような花びらを持つ可愛らしい見た目が特徴で、女性からの人気が高いお花といえます。
カラーバリエーションや品種が豊富なので、退職祝いを贈るお相手のイメージにぴったりなお花を探してみるのも良いかもしれませんね。
なおカーネーションも色によって、お祝いとして不適切な花言葉を持っているお花です。
「軽蔑」「嫉妬」の意味を持つ黄色や「愛の拒絶」を意味する白のカーネーションは選ばないように注意しましょう。
カーネーションの花言葉を解説!色別の意味や母の日に贈る由来を紹介
胡蝶蘭
さまざまなシーンでお祝い花として贈られるお花が「胡蝶蘭」です。
とくに開店祝いや移転祝いなど、ビジネスシーンにおける祝い花の定番といったイメージも強いため、退職祝いとして贈る人も多いようです。
一般的には白のイメージが強い胡蝶蘭ですが、ピンクや紫、青などのカラーも存在します。
他のお花と同様、色によって花言葉も変化しますが、マイナスイメージの意味がないため安心して贈れるお花です。
スタンダードな白もおすすめですが、退職祝いであれば「誠実」「尊敬」の花言葉をもつ紫や青の胡蝶蘭を贈るのも良いかもしれませんね。
スイートピー
退職という新たな門出を祝うのにぴったりなお花が「スイートピー」です。
可愛らしい見た目だけでなく、特徴的な甘い香りで癒してくれるのもスイートピーの魅力といえます。
そんなスイートピーは「門出」「優しい思い出」「また会おう」など退職祝いに最適な花言葉を持っているのが特徴です。
とくに不適切な花言葉をもつ色も存在しないので、相手のイメージに合わせて選びやすいお花といえるでしょう。
ガーベラ
パッと咲いた存在感のあるお花が特徴的な「ガーベラ」も退職祝いにおすすめ。
ガーベラは、カラーバリエーションも豊富さや元気で可愛らしい見た目から人気の高いお花です。
見た目のイメージどおりの「希望」「前進」「光に満ちた」といった前向きな花言葉も新たな門出を祝うのに最適といえます。
ガーベラもとくにマイナスイメージな花言葉は持っていないので、お祝いの贈り物として選びやすいお花といえるでしょう。
まとめ
退職祝いのお花を贈る際には、マナーを守ることが非常に重要です。
花言葉やお花の本数、サイズ感などお相手のご迷惑にならないような心遣いを意識しましょう。
また、相場価格やお花の色を意識することも大切ですが、なによりお相手を思いやる気持ちが必要です。
お世話になった感謝の気持ちを込めて、お相手にもっとも喜んでもらえるお花を選びましょう。