夏はお花が長持ちしにくいと言われていますが、夏だからこそ楽しめる切り花もたくさんあります。
この記事では、夏に飾りたい代表的な7種類のお花を紹介します。
また、夏でも切り花を長持ちさせるためのコツも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
こんな方におすすめ
- 夏に出回るお花の種類が知りたい
- 夏でも長持ちしやすいお花が知りたい
- 夏に切り花を長持ちさせるためのお手入れ方法が知りたい
夏に飾りたいおすすめの切り花7選
まずは夏に楽しめるおすすめの切り花の種類を見ていきましょう。
夏の定番ともいえるお花から、夏でも長持ちしやすいお花まで紹介していきます。
ひまわり
夏のお花の代名詞ともいえる「ひまわり」。
イメージどおり暑さに強いのが特徴で、しっかりと太い茎から大輪のお花を咲かせます。
人と変わらないほど背が高いイメージもありますが、品種改良によって10センチほどのミニサイズや八重咲きの品種などバリエーションも豊富です。
カラーも黄色1色ではなく、オレンジやホワイトなど珍しいものも存在するため、お気に入りのひまわりを探してみてくださいね。
なお、ひまわりは大輪のお花であるため頭が重く、花瓶が倒れやすいです。
したがってひまわりを生ける花瓶には、高さと重さが十分な安定性の高いものを選びましょう。
ユリ
気品ある見た目から清楚なイメージが強い「ユリ」も夏におすすめなお花です。
見た目のイメージと反して、ユリは長持ちしやすい丈夫なお花です。
さらに、初夏から夏にかけてお花を咲かせるため、暑さにも強いという特徴があります。
直射日光や急激な温度上昇に気をつければ、2週間程度もつこともあるので、凛とした涼しげなお花を長い間楽しめます。
なお、ユリのお花をさらに長持ちさせたいのであれば、咲き始めているお花よりつぼみがしっかりと硬いものがおすすめ。
少しずつつぼみが開いてく様子とともに長期間、美しいユリを楽しめますよ。
水をよく吸うお花なので、こまめに花瓶内の水量を確認し、必要であれば水替えを行ってあげましょう。
トルコキキョウ
バラのような可愛らしい見た目の「トルコキキョウ」も夏に長持ちしやすいお花です。
トルコキキョウは1年中流通しているお花ですが、実は夏に開花するお花であり、暑さに強いという特徴があります。
花もちもよいため長い期間、涼しげで可愛らしいお花を楽しめますよ。
色のレパートリーも豊富なので、ご自身のお気に入りの色を中心に飾ってみてはいかがでしょうか。
なお、トルコキキョウをより長く楽しみたいなら、お花を選ぶ際に茎をチェックするのが重要です。
トルコキキョウはお花が丈夫な反面、茎から痛みやすいため出来るだけ健康で太いものを選ぶようにしましょう。
花瓶内での茎の劣化を防ぐためにも、水の量は少なめに保ってあげるように心がけましょう。
スターチス
「スターチス」は5〜6月に開花する初夏のお花ですが、夏に飾るのもおすすめです。
ドライフラワーの定番として用いられるほど乾燥に強く、花もちがよいため、水分が不足しやすい夏でも長く楽しめます。
紫や黄色、赤、白、ピンクなどカラーバリエーションも豊富で、素朴さの中に華やかさもある可愛らしいお花です。
なお非常に丈夫なスターチスですが、茎が劣化しやすいという特徴を持っています。
花瓶の中で茎が混雑し過ぎないように生ける本数を考えてあげましょう。
水替えの際に、茎のぬめりを洗ってあげるのも長持ちの秘訣ですよ。
アルストロメリア
1年中流通しているユリのような気品漂うお花が「アルストロメリア」です。
南米原産のお花であるアルストロメリアは、暑さに強く花もちがよいという特徴を持っています。
手頃な価格で手に入りやすいことにくわえ、カラーバリエーションも豊富なので花束やアレンジメントにも多く活用されているお花です。
知識が少なくてもお手入れしやすいので、初心者にもおすすめのお花といえるでしょう。
なお、アルストロメリアは葉っぱが弱りやすいため、花瓶に生ける前に多めに取り除いておくのがおすすめです。
ジニア
「百日草」とも呼ばれるほど、長い間咲き続けるお花が「ジニア」です。
初夏から晩秋にかけて咲き続けるお花で、切り花にしても可愛らしい見た目を長く鑑賞できます。
ジニアはカラーも豊富で、華やかな印象のピンクや赤から、可愛らしい印象の白や黄色など、色によって異なる雰囲気を演出しやすいお花です。
紫と赤や白と紫などの複色品種も存在するため、お部屋の雰囲気にぴったり合うお花を探してみてくださいね。
なお、いくら長持ちするお花といっても、花瓶に詰め込みすぎるのはNGです。
湿気の多い夏場にはカビが発生することもあるため、余裕を持った空間を確保してあげましょう。
アナベル
アジサイの仲間で見た目もほぼ変わらないお花が「アナベル」です。
寒さ・暑さに強く、比較的お手入れも簡単なので、夏に飾るお花として初心者の方にもおすすめの品種といえます。
ただし、アナベルは水揚げが悪いお花として有名です。
基本的にお花屋さんで購入した切り花であれば、水揚げ処理が完了しているので自宅で再度水揚げする必要はないと言われています。
ただし花瓶に生けた後、お花がぐったりしている場合には、水揚げ処理が必要なケースも。
アナベルの水揚げには「湯揚げ」や「焼き揚げ」が有効とされているので、お花の元気を取り戻したい場合はぜひ試してみてください。
夏の切り花を長持ちさせるためのコツ
夏に楽しめるお花はたくさんありますが、長持ちさせるためには適切なお手入れ方法が不可欠です。
ここでは夏の切り花が長持ちしづらい理由と、少しでも長持ちさせるためのお手入れ方法を解説しますので、参考にしてみてください。
涼しい環境で飾ってあげる
種類にもよりますが、一般的にお花にとって最適な気温は15〜25℃といわれているため、冷房を上手に活用し、できるだけお花にとって快適な空間に近づけてあげましょう。
基本的に切り花は、高温多湿の環境が苦手です。
お花は気温に比例して成長スピードも上がるため、寿命が訪れるのも早くなってしまいます。
したがって気温の高い夏場は、お花を飾る環境を適切な温度に保つことが重要です。
花瓶の中に氷を入れて、水自体を冷やすのも効果的な方法です。
また、湿度が高いとお花が蒸れてしまい、呼吸がうまくできないケースもあります。
花にとって天敵ともいえる雑菌も繁殖しやすいため、少しでも通気性が高くなるように余分な葉っぱを取り除くなどのお手入れを行いましょう。
適切な水量を保ち、定期的に水揚げをする
夏場は花瓶内に飾る花の本数を少なめにし、水の量をこまめにチェックしてあげましょう。
気温の高い夏場は、人間と同じようにお花も水分不足になりやすいです。
お花の体内から水分が失われやすいのはもちろん、花瓶内の水が蒸発するスピードも早くなるため、水分補給が滞る状況も多くなります。
お花が水分不足にならないよう、適切な水量を保ってあげましょう。
ちなみに、水分が不足しているお花はぐったりと下を向いてしまうことが多いです。
ぐったりしているお花を回復させるには「水揚げ」が最適な対処法となります。
水揚げの詳しい手順については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
こまめな水替えと花瓶の洗浄
花瓶内の水の量だけでなく、水が汚れていないかどうかもチェックし、こまめに水替えをしてあげましょう。
高温多湿の環境は、お花に悪影響を及ぼす雑菌の繁殖を手助けしてしまいます。
さらに高温によって、水も腐りやすいため毎日の水替えが大切です。
水替えの際には花瓶をしっかり洗浄し、清潔に保つことも忘れてはなりません。
なお、水の鮮度を保つには殺菌効果のある延命剤やキッチンハイターを活用するのも有効です。
まとめ
夏はお花を楽しみづらいと思っている方も多いですが、夏だからこそ楽しめるお花もたくさんあります。
今回紹介したお花は暑さに強く、夏でも綺麗に咲くお花ですので、ぜひお花屋さんで購入して飾ってみてください。
また、夏に切り花を長く楽しむためには、適切なお手入れも必須です。
冷房などを活用し涼しい環境を保つことや、こまめな水替え・水揚げを意識することで夏でもお花が長持ちしてくれますよ。
こまめなお手入れを実践しながら、夏の切り花を楽しみましょう。