こんな方におすすめ
- 長持ちするチューリップの特徴が知りたい
- チューリップの切り花を長く楽しみたい
- チューリップを飾りたいけど、どのような点に気をつけるべきか知りたい
春の花の定番として、子どもから大人まで誰もが知っている「チューリップ」。
その可愛らしさはもちろん、丈夫でカラーバリエーションが豊富な点から、切り花としても高い人気を誇っています。
もしお気に入りのチューリップが手に入ったら、少しでも長く可愛らしい姿を楽しみたいですよね。
そこで本記事では、チューリップの切り花を長持ちさせる方法を解説します。
長持ちするチューリップの選び方から、長持ちさせるための具体的なテクニックまで詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
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長持ちするチューリップの切り花を選ぶ方法
切り花のチューリップを少しでも長く楽しみたいのであれば、購入するお花をしっかり選ぶことが大切です。
室温にもよりますが、一般的に切り花のチューリップの寿命は1週間〜10日程度と言われています。
しかし、選ぶお花を間違えてしまうと、すぐにしおれてしまう可能性もあるため注意が必要です。
せっかく購入したチューリップを長く楽しむためにも、長持ちするお花の選び方を確認していきましょう。
まだ色づいていないつぼみの状態がおすすめ
切り花のチューリップを長持ちさせたいのであれば「まだ緑色のつぼみ状態」のお花を購入するのがおすすめです。
お花屋さんでは、カラフルで開いているチューリップの方が魅力的に見えますが、言い換えれば「すでに鑑賞のピークを迎えてしまっている」と言えます。
つまり、自宅で出来るだけ長く鑑賞しようと思っていても見頃がすぐに終わってしまうのです。
その点、つぼみのチューリップを購入すれば、徐々に色づいてくる様子から満開時まで成長過程を楽しめます。
つぼみは適切な環境下におけば1〜2日で色づき始めるので、徐々に染まっていくチューリップの成長を楽しんでくださいね。
茎が太く、葉が綺麗な緑色をしたチューリップを選ぶ
長持ちするチューリップを購入したい場合、葉っぱや茎の状態も確認しておくべきです。
チューリップは切り花になった後でも成長を続けます。
そのため、茎が細いと成長過程で花の重さに耐えきれず、徐々に曲がってしまうことがあるのです。
茎が曲がってしまうと道管から水を吸いにくくなるため、適切な状態とは言えません。
長持ちの基本となる水分や栄養を十分に補給できるよう、できるだけ茎が太いチューリップを購入しましょう。
また、葉っぱが綺麗な緑色をしているチューリップを選ぶのが最適です。
出来るだけ若く健康的なチューリップを購入できるよう、しっかり状態をチェックしましょう。
チューリップの切り花を長持ちさせる4つの方法
チューリップの切り花を長持ちさせるための具体的なお手入れ方法としては、次の4つが挙げられます。
- 水切りを行い、水揚げを促す
- できるだけ涼しい環境に置いてあげる
- こまめな水替えと花瓶の清掃
- 栄養補給
さっそく、それぞれの方法を行う際の手順や注意点を確認していきましょう。
水切りを行い水分不足を解消
チューリップの切り花を長持ちさせるためには、十分な水分補給ができるように「水揚げ」をしなければなりません。
チューリップの水揚げ方法としては、水の中で茎をカットする「水切り」がおすすめです。
空気が入らない水中で茎をカットすることにより、効率よく水の吸い上げを促せます。
水揚げとは?
水揚げとは、茎の切り口から効率よく水を吸い上げさせるために必要なお手入れ方法です。
植物は茎内部に存在する「道管」を通して、水分や栄養を必要な器官に運んでいます。
切り花は茎の断面が剥き出しになっている=道管がつまりやすいため、必要に応じて水分補給の手助けをする必要があるのです。
チューリップの水切りの手順
チューリップの水切りの具体的な手順は次の通りです。
- バケツや洗面器など茎を切りやすい容器に水を溜める
- 傷んでいる葉っぱや花瓶に生けた際、水に触れる葉っぱを切除する
- 茎の先端を水中に浸し、数㎜〜1㎝くらい斜めにカットする
- 水を溜めた花瓶に浸け1時間ほど吸水させる
せっかく水切りしても道管が潰れてしまうと吸水できないため、切れ味の良い花切りバサミを使用しましょう。
涼しい環境に置いてあげる
チューリップの切り花を長持ちさせたいのであれば、できるだけ涼しい環境に置いてあげましょう。
チューリップは温度や日光に反応しやすい性質を持っているため、暖かい環境におくと成長速度が早くなります。
したがって、急激に成長しすぎないように涼しい環境に置くことを心がけましょう。
具体的には、15〜20℃くらいの室温に保ってあげるのが最適です。
また日光に向かって伸びていく性質があるため、日光が当たる場所に置いておくと茎が曲がってしまいます。
日光が当たる場所に飾る場合、環境に応じて花瓶の向きや位置を変えて、光が一定方向に当たりつづけないように注意しましょう。
最適な室温かつ涼しい日陰におくことがチューリップを長持ちさせる秘訣です。
花瓶の水をこまめに換えて清潔な環境を整える
チューリップは水を吸いやすいお花なので、花瓶の水が少なくなっていないかこまめに確認しましょう。
水分が不足すると、チューリップが曲がったり、しおれたりといったトラブルが発生する可能性もあります。
基本的には毎日水替えを行い、常に水分を補給できる環境を整えてあげましょう。
なお、チューリップは花瓶に水がたくさん入っていると、どんどん水を吸い上げてしまいます。
成長が過剰に早まる原因になってしまうため、長持ちさせたいのであれば花瓶の底から10センチくらいの量に留めておきましょう。
また水替えの際、花瓶の清掃も忘れてはいけません。
花瓶の内側のぬめりや汚れを綺麗に落とし、雑菌が繁殖しづらい環境を保ちましょう。
適切な栄養補給も忘れずに
水分だけでなく栄養補給にも気を配ってあげると、切り花は長持ちします。
栄養補給の方法としてもっともポピュラーなのは「延命剤」の使用です。
延命剤とは切り花を長持ちさせるための薬剤であり、おもに栄養補給と抗菌の効果があります。
水の量や環境によって適切な量は異なるため、製品ごとの用法用量を守ってお使いください。
延命剤がない場合は、ご家庭にある次のようなものでも代用できます。
- 微量の砂糖と塩
- レモンジュース
- 炭酸飲料水
水に対して少量加えることで、切り花に必要な糖やミネラルを手軽に補給できます。
ただし砂糖と塩を加える場合、水に対して1000分の1程度が適切な量ですので、入れすぎないように注意しましょう。
チューリップの切り花が長持ちしない原因と対処法3選
切り花のチューリップに発生しやすい3種類のトラブルの原因と対処法をご紹介します。
次のようなトラブルでお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
茎が曲がってしまいぐったりしている
チューリップの茎が曲がってしまいぐったりしている場合、水分不足の可能性があります。
水切りを行い水揚げを促すのも有効な対処法ですが、水分を運ぶ道管が潰れてしまっている場合、状況の改善はできません。
したがって、水分の運搬が滞らないように、根本的な原因である茎の曲がりを直してあげましょう。
湿らせた新聞紙でチューリップを包み、切り口をぬるま湯につけて2〜3時間放置すれば、茎をまっすぐに戻せます。
茎の状態を戻せたとしても再び曲がってしまう可能性があるため、対策として次のような方法を試してみましょう。
- 曲がり始めたら壁際につけて矯正する
- 水分補給が滞らないように、定期的に水切りを行う
- 日光が直接当たらない場所に配置する
- 定期的に花瓶の向きや配置を変えて光が当たる部分を均等にする
また、あまりに曲がってしまう場合、花瓶に原因がある可能性もあります。
茎が曲がりにくいよう、細長く十分な高さのある花瓶に生けるように心がけましょう。
花が開きすぎてしまい見た目が悪い
チューリップは環境によって驚くほどの速さで成長するため「購入後すぐに花が開きすぎてがっかり…」というケースもあるようです。
少しでも長持ちさせるには、まだつぼみの状態のチューリップを選ぶことや、涼しい環境に置くなどの対策も重要ですが、裏技的な方法で成長を遅らせることもできます。
その方法が「花首の部分に針を貫通させる」というもの。
一見「針を刺して大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、植物の成長を阻害する「エチレン」というホルモンの発生を促す効果があります。
簡単にできて効果も高い方法なので「若い個体を選んだつもりだけど思ったより成長が早い」とお困りの方は、試してみると良いかもしれませんね。
花焼けや葉焼けが発生している
チューリップの切り花を、スイセンやスイセンの仲間と同じ花瓶で生けている場合、花焼けや葉焼けが発生する可能性があります。
スイセンの茎から分泌される粘液が原因となり、チューリップに悪影響を及ぼすため、同じ花瓶では飾らないように気をつけましょう。
可愛らしいチューリップの魅力を最大限引き出すために、かすみ草などのさりげないお花と合わせるのがおすすめです。
また、直射日光も花焼けや葉焼けの原因になります。窓際に飾る場合はレースカーテンを設置するなど、日光が当たりすぎないように心がけましょう。
まとめ
チューリップを長く楽しみたいのであれば、とくに温度管理が重要です。
前提として若く丈夫なお花を選ぶことも大切ですが、少しでも成長を遅らせるためにこまめなお手入れをしてあげましょう。
もちろん、切り花の基本である水揚げや栄養補給も忘れずに行い、お花にとって快適な環境を保ってあげてください。
長持ちさせるためには手間がかかりやすいチューリップですが、こまめにお手入れをした分だけ美しい花を長く楽しめます。
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