フラワーコラム

お見舞いでお花を贈る際のポイントとは?迷惑にならないためのマナーを紹介

お見舞いでお花を贈る際のマナーとタブーは?

Bloom Note編集部

Bloom Note(ブルームノート)編集部です。お花のお手入れ・アレンジメント方法から、お花屋さんの仕事に必要な知識まで、お花が好きな全ての人に役立つ情報を配信しています!

身近な人が療養している場合、お見舞いの品としてお花を選ぶ人も多いのではないでしょうか。
病気や怪我で辛い思いをしている人の気持ちを明るくしてくれるお花は、長年お見舞いの定番となっています。

しかし、お見舞いでお花をもらった際、不快な思いをしたり、迷惑になってしまったりといったケースもあるようです。

そこで本記事では、お見舞いのお花を心から喜んでもらうためのポイントをご紹介します。
お見舞いでお花を贈る際に注意したいタブーもご紹介しますので、お相手への失礼を防ぐためにもぜひ参考にしてみてくださいね。

こんな方におすすめ

  • お見舞いにお花を贈りたい
  • お見舞いにどんなお花を贈ればよいか悩んでいる
  • お見舞いにお花を贈る際のマナーやタブーを知りたい

お見舞いの品としてお花はおすすめ!

療養中の家族や親戚、友人へのお見舞いとしてお花はおすすめの贈り物です。
お花によって病室の雰囲気が華やかになり、塞ぎ込みがちな気持ちを前向きにする効果が期待できます。

また、適切な花言葉を持つお花を贈ることで「早く元気になって欲しい」という気持ちをスマートに伝えられるのも、お見舞いの定番とされている理由の1つです。

ただし実際「お見舞いでお花を贈られても迷惑」という意見も存在します。
例えばいくら気持ちがこもっているからといって、お花が嫌いな人にプレゼントしても喜んでもらえる確率は少ないでしょう。

相手の好みや、お見舞いでお花を贈る際のマナーを無視してしまうと、迷惑だと思われてしまうケースもあります。
せっかくのお見舞いの品を心から喜んでもらうためにも、しっかりポイントを押さえておきましょう。

お見舞いの花を心から喜んでもらえるためのポイント3選

お見舞いのお花を心から喜んでもらうために、重視するべき3つのポイントをご紹介します。

共通して言えるのは、相手の立場に立って最適なお花やシチュエーションを考えるべきという点です。
どのポイントもお見舞いにお花を贈るうえで大切な心遣いとなるため、しっかり把握しておきましょう。

気持ちが伝わる花言葉を意識する

お見舞いのお花を贈る際には、花言葉を重視したお花選びを心がけましょう。
特にお相手がナイーブになりやすい療養中は、ネガティブな意味を持つお花を贈らないよう慎重にならなければなりません。

お見舞いとして最適な花言葉を持つお花の種類としては、次のようなものが挙げられます。

お花の種類 花言葉 カラー
ガーベラ 希望、前進 ピンク、イエロー、オレンジ、赤、青など
スイートピー 優しい思い出、蝶のように飛躍する、門出 白、ピンク、赤、紫など
ヒペリカム 悲しみは長く続かない、きらめき 黄色(実の色にピンク、赤、白などのバリエーションがある)
トルコキキョウ 優美、あなたを想う、希望 白、黄色、グリーン、紫など
アイリス 希望、良い便り 白、ピンク、オレンジ、紫など
スズラン 幸福の再来 白、ピンクなど
カスミソウ 幸福、清らかな心 白、ピンクなど
ダイヤモンドリリー また逢う日を楽しみに、忍耐 赤、ピンク、白、紫など
アルストロメリア 幸福な日々、持続、未来への憧れ、気配り 赤、ピンク、オレンジ、白、黄色など

どのお花もお相手の身体や気持ちへの心遣いを感じられる素敵な花言葉を持っています。
伝えたい想いやお相手の好みから、最も喜んでもらえそうなお花を選んでみてください。

手入れや片付けの手間に配慮する

お見舞いとしてお花を贈る際には、手入れや片付けのしやすさにも配慮しましょう。

生花の場合、もらった瞬間は嬉しいですが、花瓶の用意や水替えなどのお手入れにどうしても手間がかかってしまいます。
特に入院している場合、衛生的な観点からこまめな水替えが必須なので、本人またはご家族に負担をかけてしまう可能性もあるでしょう。

そのためお見舞いでお花を贈る際は、花瓶もセットで用意するか、お手入れが簡単なフラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーを選ぶようにしてください。

また、出来るだけ余計なゴミを出さない配慮も重要なポイント。
お相手に負担をかけないためにも、最低限のラッピングに留めてもらうのがおすすめです。
お花を飾る際に出たゴミは、忘れず持ち帰るようにしましょう。

お相手の気持ちに余裕があるタイミングで贈るのがベスト

お見舞いとしてお花を贈る場合、贈るタイミングも慎重に考えなければなりません。

例えば、入院直後や手術の直前直後など余裕がない精神状態の時には、素敵なプレゼントでも素直に喜べない可能性があります。
人によっては、不安な時こそ誰かに元気づけてほしいという意見もあるかもしれませんが、迷惑に感じられてしまうケースもあるため注意しましょう。

もちろん関係性によっても異なりますが、お相手の気持ちを最優先に考え、回復に向かって心身ともに安定した頃にお花を贈るのが無難です。
押しつけがましい独りよがりなプレゼントになってしまわないよう、最適なタイミングを考慮しましょう。

お見舞いに最適なお花の色

お見舞いとして贈るのであれば、黄色やオレンジ、ピンクなど明るく優しい印象のお花がおすすめです。
できるだけ前向きな気持ちになれるようなカラーのお花を選ぶようにしましょう。

ただし、血を連想させる赤いお花や、お悔やみ・お供えとして使用されるイメージの白いお花はNGとされています。
青や紫など、どこか寂しい印象のある寒色系のお花も、避けた方が無難でしょう。

お相手の好きな色が青でどうしても青系統のお花を贈りたい場合などは「マナー的にはあんまりだけど、あなたが好きな色で用意したよ!」など一言添えることで、喜んでもらいやすくなります。

渡すお相手の気持ちを最優先に考え、喜んでもらえそうなお花の色を考えてみてくださいね。

お見舞いとして贈るお花の相場

一般的なお見舞いのお花の費用相場は、5,000〜10,000円程度です。

もちろん、贈る相手との関係性によっても最適なお花の金額は変わります。
家族や親戚の場合は5,000〜10,000円程度、会社の同僚や友人の場合は3,000〜5,000円程度を目安に考えてみると良いでしょう。

上記の相場はあくまでも目安ですので決まりはありませんが、あまり高価なお花を贈るとお相手に気を遣わせてしまうこともあります。
高価なお花はサイズも大きくなりやすいため、置き場に困ってしまうケースも考えられます。

病室の広さや置き場所も考えたうえで、負担にならない程度の金額で用意しましょう。

お見舞いのお花を贈る際に覚えておくべき5つのタブー

お見舞いのお花を贈る際に気をつけるべき5つのタブーをご紹介します。

せっかく用意したお見舞いのお花で、相手に不快な思いをさせてしまったら元も子もありません。
元気づけたいという気持ちを誤解なく伝えるためにもしっかりと把握しておきましょう。

鉢植えはNG

ご存知の人も多いかもしれませんが、お見舞いの品として鉢植えのお花はNGです。

根っこがある鉢植えのお花は「根(寝)つく」という意味を連想させるため、回復を願うお見舞いのお花としてはふさわしくありません。
知らずに贈ってしまうとお相手やご家族を傷つけてしまう可能性もあり、今後の関係性にも影響します。

不要な関係悪化を防ぐためにも、お見舞いのお花には花束かフラワーアレンジメント、プリザーブドフラワーなどを贈るのがおすすめです。
ただしフラワーアレンジメントは使用している花器によって、鉢植えのように見える可能性もあるため、カゴなどを使用した商品を選びましょう。

香りが強いお花はNG

お見舞いで贈るお花として、以下のような香りの強いお花もふさわしくありません。

  • ユリ
  • ストック
  • スイセン
  • フリージア
  • バラ
  • ジャスミン
  • ライラック
  • ラベンダー

特にお相手が大部屋などに入院している場合、他の患者さんや病院関係者の迷惑になってしまうケースもあります。
できるだけ香りの少ないお花を選ぶように心がけましょう。

花粉が多いお花はNG

花粉の多いお花もお見舞いのお花としてはおすすめできません。

お相手の病状や体質によっては、お花から舞った花粉を吸い込むことでアレルギーを発症させたり、呼吸器系の疾患を悪化させてしまう原因になります。

花粉は衛生的にもよくないため、できるだけ花粉が少ないお花を選ぶように心がけましょう。

縁起の悪いお花はNG

当然ですが、縁起の悪いお花はお見舞いとして相応しくありません。
縁起の悪いイメージのお花として、次のようなものが挙げられます。

  • キク、白いカーネーション:お供えや仏花のイメージが強い
  • シクラメン:「死」や「苦」といったネガティブなワードを連想させる
  • アジサイ:色褪せて枯れる姿が不吉だと言われている
  • チューリップやツバキ:花びらの散り様が不吉だと言われている
  • スノードロップ、スイレン、クロユリ:ネガティブな花言葉を持っている
  • ドライフラワー:枯れた花、生命力のない花として捉えられる

上記のようなお花はお相手を不快にさせてしまう可能性があるため、避けた方が無難です。

病院によってはお花の持ち込み自体がNG

衛生的な観点から病院では、お花の持ち込みを禁止しているケースも多くあります。
そのため病院内にお見舞いのお花を持ち込む際は、事前の確認が必須です。

お相手のためにとっておきのお花を用意したとしても、飾れなければ意味がありません。
事前の確認を怠り、最悪のケースに陥らないためにも病院側の方針を尋ねておきましょう。

なお、生花以外なら問題ないという病院も多いため、プリザーブドフラワーを選択肢に入れるのもおすすめです。

まとめ

お相手の健康を気遣う気持ちをスマートに伝えるお見舞いの品として、お花は最適な贈り物です。
ただし、お見舞いのお花を贈る際にはタブーも存在します。

鉢植えや縁起の悪いイメージのあるお花を避けるなど、お相手に喜んでもらえるポイントを押さえたお花選びを意識しましょう。

また、お相手の気持ちを第一に考え、喜んでもらえるお花を考えてみてくださいね。

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