生花とは一味違った独特の美しさをもつドライフラワー。
お部屋を上品でおしゃれな雰囲気にしてくれる、アンティーク調の小物としても人気があります。
そんなドライフラワーを、「自分でも作ってみたい!」という人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、初心者でも簡単にできるドライフラワーの作り方をご紹介します。
基本的な作り方や、お花をあっという間に乾燥できる裏技もご紹介。
ドライフラワー作成時の注意点やも解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
こんな方におすすめ
- ドライフラワーを作ってみたい
- 綺麗なドライフラワーを作るコツが知りたい
ドライフラワーの作り方5選【お家でも簡単に作れる!】
お家でも簡単に作れる、ドライフラワーの5つの作り方をご紹介します。
ドライフラワーの作り方としてメジャーな4つの方法に加え、電子レンジを使った「裏技」も解説。
それぞれの方法の特徴や具体的な手順も解説するので、ぜひ活用してみてください。
吊るすだけの自然乾燥「ハンギング法」
ドライフラワーの作り方として最もポピュラーな方法が「ハンギング法」。
ハンギング法はお花を吊るすことで自然乾燥させる方法で、初心者にもおすすめです。
ハンギング法の手順
- 茎を理想の長さに切っておき、不要な葉を取り除く
- 効率よく乾燥させるため、麻紐などでお花を1〜2本ずつ縛る
- エアコン付近など、直射日光が当たらない風通しの良い場所に吊るす
- お花の水分が十分抜け切るまで放置する
完成までにかかる時間は、季節や天候によって変わりますが1〜2週間程度が目安です。
乾燥剤を使用する「シリカゲル法」
「シリカゲル法」は、お菓子などに入っている乾燥剤(シリカゲル)を使用する方法です。
花びらが多いお花のドライフラワーを作りたいときや、鮮やかな色が残ったドライフラワーを作りたい場合におすすめです。
シリカゲル法の手順
- ガラス瓶やタッパーなどの密閉容器に、3分の1程度シリカゲルを入れる
- お花を花首から2cm程度下の部分でカットする
- 密閉容器にお花を入れ、姿が埋まるまでシリカゲルを追加する
- 容器の蓋を閉めて乾燥させる
完成までにかかる時間は1週間程度が目安となります。
シリカゲル法のメリット・デメリット
基本的にシリカゲル法は、茎のないお花のみのドライフラワーを作るのに向いています。
シリカゲル法のメリット
- お花の形や色を、生花に近い状態で加工できる
- 乾燥時間が比較的短いうえ、綺麗な仕上がりになりやすい
シリカゲル法のデメリット
- 乾燥状態を保たないと色あせてしまう
- 大量のシリカゲルを購入する必要があり、コストがかかりやすい
上記のようなメリット・デメリットがありますので、用途に合わせて選択するとよいでしょう。
例えばハーバリウム用のドライフラワーを作りたい方には、メリットが大きい方法です。
水分を少しずつ蒸発させる「ドライインウォーター法」
「ドライインウォーター法」は、お花を少量の水に挿し、少しずつ乾燥させていく方法です。
花びらがふんわりしているお花や、茎が太いお花をドライフラワーにしたい場合におすすめです。
ドライインウォーター法の手順
- 花瓶に1〜5cmほど水を入れる
- 花瓶の中に密集しないようにお花を生ける
- 風通しの良い場所に花瓶を置いておく
- 水を加えずに放置する
完成までにかかる時間は1〜2週間程度が目安となります。
お花を花瓶に生けた状態で乾燥させられるため、生花として鑑賞しながらドライフラワーを作れる一石二鳥の方法です。
ただし完成までに時間がかかりやすく、茎が曲がりやすいお花の場合、乾燥するまでに花首が下を向いてしまうことも。
花が小さめで茎の強いお花であれば下を向くことは少ないので、チャレンジしてみるのもおすすめです。
グリセリン溶液を使用する「グリセリン法」
「グリセリン法」は、グリセリン溶液を使用してドライフラワーを作る方法です。
ボリューム感のある色鮮やかなドライフラワーを作れる点が大きなメリットと言えるでしょう。
お花だけでなく、葉っぱや木の実を乾燥させる際にも有効な方法です。
グリセリン法の手順~お花の場合~
- 熱湯とグリセリンを3:1の割合で混ぜる
- ①で作った溶液を冷やす
- 十分冷えたらお花を挿し、涼しくて暗い場所で保管する
- グリセリン溶液が葉っぱや花びらの表面に滲み出るまで放置
グリセリン法の手順~葉っぱ・木の実の場合~
- 熱湯とグリセリンを3:1の割合で混ぜ、蓋のある耐熱容器に入れる
- ①で作った溶液に葉っぱや木の実を浸す
- 容器に蓋をし、乾燥するまで放置
完成までにかかる時間は、どちらも1週間程度が目安です。
お花の場合は、グリセリン溶液を吸い上げながら乾燥させるため、咲き初めの元気なお花を使用すると綺麗なドライフラワーが早く完成しやすいです。
茎に切り込みを入れておくと、グリセリン溶液の吸い上げをサポートできますよ。
【裏技】電子レンジを使ったドライフラワーの作り方
ドライフラワーの作り方には、電子レンジを使ったお手軽な方法も存在します。
裏技的な方法ですが、あっという間に乾燥できるため「1週間も待てない!」という方にはおすすめです。
電子レンジを使ったドライフラワーの作り方
- 不要な葉を取り除く
- 電子レンジ対応のお皿にシリカゲルや砂などの乾燥剤を敷き、上にお花を乗せる
- 水を入れた耐熱カップと一緒に電子レンジに入れる
- 小さなお花であれば1〜2分、大きなお花なら3〜4分程度を目安に加熱する
- 仕上がりを確認して、乾燥が足りなければ1分刻みで加熱する
綺麗に仕上げるためには、乾燥しすぎないように少しずつ加熱していくのがポイントです。
心配な方は電子レンジである程度加熱した後、最後の仕上げはハンギング法に切り替えるのも良いかもしれません。
ドライフラワーを作る際のポイント・注意点
ドライフラワーを作る際に注意すべき3つのポイントをご紹介します。
初心者がつまづきやすいポイントをピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてください。
水分量の多いお花は上級者向け
基本的に、水分を多く含んでいるお花はドライフラワーに不向きです。
絶対にドライフラワーにできないわけではありませんが、乾燥に時間がかかり、仕上がりも綺麗になりにくいため初心者にはハードルが高いでしょう。
具体的には、以下のようなお花は避けた方が無難です。
水分量の多いお花の一例
- 桜
- チューリップ
- ひまわり
- ユリ
- 菊
- ツバキ
- 多肉植物
どうしても上記のお花でドライフラワーを作りたい場合は、シリカゲル法を活用して一気に水分を抜くと綺麗に仕上がりやすくなりますよ。
乾燥前に水揚げをしっかり行う
ドライフラワーを作る際は、乾燥させる前に水揚げを行いましょう。
お花が元気な状態で乾燥させた方が、綺麗なドライフラワーになりやすいためです。
逆に水分が不足し、弱っている状態のお花をドライフラワーにしようとしても、水分がうまく抜けず腐りはじめるケースもあります。
水分の多いつぼみのお花も乾燥に時間がかかってしまうため、しっかり開花させるためにも水揚げが必要となります。
「水分を抜くのになぜ?」と思うかもしれませんが、仕上がりが変わる重要な工程なので忘れず行いましょう。
天候や時期も重要なポイント
ドライフラワーを作るには、天候や時期も重要なポイントとなります。
湿気が多い季節や雨の日が続いている状況でドライフラワーを作っても、なかなか乾燥が進みません。
ドライフラワー初心者の方は、乾燥しやすい秋~春先に挑戦するのがおすすめです。
特に、2〜3日晴れが続くタイミングを測って作り始めるとより万全です。
まとめ
ドライフラワーの作り方は、目的や経験値によって以下のように使い分けるのがおすすめです。
- 初心者の方は「ハンギング法」「ドライインウォーター法」
- アクセサリーやハーバリウムに使用する場合は「シリカゲル法」
- 葉や枝・木の実なども乾燥させたい場合は「グリセリン法
特に初心者の方は、バラやカスミソウ、アジサイなど水分量が少なく乾燥させやすい花を選ぶこともポイントです。
ドライフラワーに向いている花の種類については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。