花図鑑

芍薬「ルーズベルト」の色や香り、開花調整の方法を紹介

2023.05.17

シャクヤク品種図鑑「ルーズベルト」

Bloom Note編集部

Bloom Note(ブルームノート)編集部です。お花のお手入れ・アレンジメント方法から、お花屋さんの仕事に必要な知識まで、お花が好きな全ての人に役立つ情報を配信しています!

ルーズベルト」は、淡いピンクの花びらを持つ芍薬(シャクヤク)の品種です。
花びらが多く重なる八重咲きで、可愛らしく華やかなお花です。

今回は芍薬「ルーズベルト」の色や香りなどの特徴や開花調整のコツ花言葉などを紹介します。

芍薬「ルーズベルト」の主な特徴

  • 淡いピンクの八重咲きのお花
  • スッキリとした清涼感のある香り
  • 開花調整の難易度が高い

芍薬「ルーズベルト」の特徴

ルーズベルトの特徴早見

淡いピンク色
咲き方 八重咲き
開花調整 難しい
香り 微香(キクのようなすっきりとさわやかな清涼感がある香り)
出回り時期 4月~6月
主な生産地 長野県

ルーズベルトの特徴は上記の通りです。
香りや色合い、開花調整について詳しく見てみましょう。

淡いピンクの八重咲きのお花

ルーズベルトは、花びらが幾重にも重なった八重咲きの芍薬です。
まるでバラのような咲き姿で、ブーケにするのはもちろん、1本を花瓶に飾るだけでも華やかな雰囲気を演出してくれます。
花びらは透明感のある淡いピンク色で、ゴージャスでありながらも優しく可憐な印象です。

スッキリとした清涼感のある香り

ルーズベルトは、キクのようなすっきりとさわやかな香りを持つお花です。
芍薬は芳香性の高いお花で、見た目だけでなく香りでも人を癒してくれます。
清涼感のある爽やかな香りは、開花時期である春先〜梅雨の時期にもぴったりですね。

開花調整の難易度が高い

華やかに咲き誇る芍薬ですが、開花調整が難しいという特徴を持つお花でもあります。
つぼみが固い状態だと開花に時間がかかり、ゆるんでいるつぼみだと一気に開花スピードが速まる傾向です。
ブライダル、ギフトなど決まったスケジュールで利用する場合は、つぼみの固さに応じて管理方法を調整する必要があります。

芍薬「ルーズベルト」の開花調整・水揚げ方法

ルーズベルトのお手入れ方法

ルーズベルトを狙った時期に綺麗に咲かせるには、適切な方法で水揚げをすることが大切です。
開花を早めたい場合と開花を遅らせたい場合の水揚げ手順をそれぞれ紹介します。

早く咲かせたい場合の水揚げ方法

ルーズベルトの開花を早めたい場合は、以下の手順で水揚げをしてあげましょう。

早く咲かせる水揚げ手順

  • 余分な葉を取り除く
  • つぼみについた蜜を拭き取る
  • 茎の先端を斜めにカットする
  • 深水に浸けておく

余分な葉を取り除く

最初のステップは、茎についている余分な葉を取り除くことです。
葉が多く茂っていると、葉に栄養がわたってしまうため、開花が遅れやすくなります。
また、葉が水に浸かってしまうと、水が腐りやすくなるリスクもあります。
余分な葉は可能な限り取ってしまいましょう。

つぼみについた蜜を拭き取る

ルーズベルトのつぼみから、ベタベタとした蜜が出ている場合があります。
この蜜がつぼみの蓋となってしまい、開花を遅らせる原因になる場合があります。
また、蜜を放置すると蟻や蜂などの虫が寄り付きやすくもなります。
蜜を見つけたら、濡らしたティッシュで優しく拭き取ってあげましょう。

茎の先端を斜めにカットする

水の吸いをよくするために、茎の先端をカットしてください。
切り口が新鮮な状態になることで、水をよく吸収するようになります。
なお、カットする際はなるべく先端が斜めになるように切ってあげましょう。
斜めにカットすることで断面が広くなり、よりたくさんの水を吸い上げてくれるようになります。

深水に浸けておく

茎をカットしたら、早急に水に浸けてあげましょう。
芍薬は深水に浸けることで、さらに水を吸い上げる力が強くなり、開花時期を早められます。

芍薬がなかなか咲かない場合の対処法については、「芍薬を咲かせるコツを解説!切り花の蕾が咲かない4つの原因は?」でも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

ゆっくり咲かせたい場合の水揚げ方法

ルーズベルトをゆっくりと時間をかけて開花させたい場合は、以下の手順で水揚げをしてあげましょう。

ゆっくり咲かせる水揚げ手順

  • 水に浸けず低温で保管する
  • 少しずつ温度を上げる
  • 下の方についている葉を取り除く
  • 茎の先端をまっすぐにカットする
  • 浅水に浸けておく

水に浸けず低温で保管する

ルーズベルトの開花を遅らせたい場合は、蕾の状態で水には浸けずに5℃~10℃程度の低温で保管しましょう。
芍薬は水をよく吸収するお花であるため、水に浸けると開花が早くなりやすいです。
ただし、ルーズベルトは乾燥に弱いお花でもあります。そのため、毎日、霧吹きなどで軽く水をかけてあげましょう。

少しずつ温度を上げる

常温に戻す際は、8℃、10℃、常温というように、少しずつ温度を上げてあげましょう。
一気に温度を上げてしまうと開花が早まるだけでなく、お花の品質が落ちてしまう場合もあります。

下の方についている葉を取り除く

茎の下の方についている余分な葉を取り除きましょう。
葉が水に浸ると水が腐りやすくなってしまいます。
ただし、全ての葉を取り除いてしまうと、開花を早めてしまうことにもつながります。
開花を遅らせたいのであれば、適度に葉を残しておきましょう。

茎の先端をまっすぐにカットする

茎の先端を数センチだけカットします。
断面がまっすぐになるように切ることで、断面が小さくなり水の吸収を抑えやすくなります。

浅水につける

茎をカットした後は、やや少なめの水に浸けておきましょう。
少量の水に浸すことで、少しずつ、ゆっくりと水が揚がります。

ただし、繰り返しになりますが芍薬は水を吸いやすいお花です。
水がなくなってしまわないよう、こまめに水替えを行いましょう

芍薬「ルーズベルト」の花言葉

ルーズベルトがもつ花言葉は、「恥じらい」「はにかみ」などです。

上記の花言葉は、ルーズベルトが夕方には花を閉じてしまう様子からつけられたとも言われています。
可愛らしいピンクの芍薬にぴったりの花言葉ですね。

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