「ソルボンヌ」は、カサブランカやシベリアなどと同じ「オリエンタルユリ」「オリエンタル・ハイブリッド」に分類されるユリの品種です。
ローズピンクの花びらで、上品に咲く姿が印象的なソルボンヌ。
この記事では、ソルボンヌの特徴やお花屋さんでおすすめしたい水揚げ方法、花言葉などを紹介します。
ユリ「ソルボンヌ」の主な特徴
- ローズピンクの花びらに白の縁取り
- 程よく香る甘さとスパイシーさのある香り
- 上向きに大きく可憐に咲く
ユリ「ソルボンヌ」の特徴
ソルボンヌは、オリエンタルユリならではの豊かな香りを持った大輪品種です。
くわしい特徴を見ていきましょう。
色 | ピンク |
品種群 | オリエンタルユリ(オリエンタルリリー) |
サイズ | 大輪 |
香り | 中香(スイーツのような甘さとスパイシーさのある香り) |
出回り時期 | 通年 |
開花速度 | ゆっくり |
主な生産地 | 北海道、千葉県、新潟県 |
ローズピンクの花びらに白の縁取り
ソルボンヌの花びらは、ローズのような上品なピンク色をしています。
花びらの色は内側が濃く、外側にかけてだんだんと薄くなっているのが特徴。
縁の部分が白く、華やかさと可憐さをあわせ持ったお花です。
程よく香る甘さとスパイシーさのある香り
ソルボンヌは香りの強さ・持続性共に比較的強い品種です。
一般的にユリと聞いて思い浮かべる、甘さの中にスパイシーさもある香りを持っています。
カサブランカほど強く香るわけではないため、強香品種が苦手な方にもおすすめできるお花です。
上向きに大きく可憐に咲く
ソルボンヌは、花が上向きに咲くタイプの品種です。
オリエンタルユリの中でも、カサブランカのように横向きに咲く品種、シベリアのように上向きに咲く品種に分かれます。
上向きに咲くタイプのユリは、花瓶に飾る際も花束などにアレンジする際も扱いやすいため、一般的に切り花向きだと言われています。
ソルボンヌは大輪品種ですので、扱いやすいだけではなく、アレンジに取り入れると全体をぱっと華やかにしてくれます。
ユリ「ソルボンヌ」の水揚げ・お手入れ方法
美しく可憐に咲くソルボンヌですが、お花屋さんで扱う際は開花を早めすぎて寿命を縮めたり、逆に蕾のまま開花せず終わったりしないよう、調節してあげることが重要です。
可能であれば、以下のお手入れ方法が効果的です。
- 5℃程度の低温で管理
- 余分な葉を取り除く
- 茎を3~5センチ程度カット
- 茎を水につけて管理
- 開花したら花粉を取り除く
5℃程度の低温で管理
すぐに水揚げすれば開花を促進できますが、店舗で管理する間つぼみのままで留めておきたい場合は、低温で水につけずに管理します。
可能であれば、5℃の環境で、葉を取り除かない状態で管理しましょう。
5℃での管理が難しい場合は、10℃程度でも問題ありません。
通常の温度に戻す際は、5℃→8℃と一段階挟んでから温度を上げるようにしましょう。
余分な葉を取り除く
店頭に置く前には水揚げ作業が必要ですので、この時に余分な葉を取り除きます。
ずっと葉を残したままだと、花に栄養が行き届かなくなりますので注意しましょう。
水につかる部分の葉は丁寧に取り除いておきます。
茎を3~5センチ程度カット
ソルボンヌの茎を3~5センチ程度空切り(空中でカット)します。
一般的に斜めにカットすることで水揚げがよくなりますが、ソルボンヌは元々水揚げのよいお花ですので、まっすぐカットすれば十分です。
茎を水につけて管理
茎をカットしたソルボンヌは、水につけて管理します。
深水にする必要はありませんが、水があまりにも少ないと花の重みで倒れてしまいますので、長さの4分の1程度がつかる水につけておきましょう。
開花したら花粉を取り除く
ソルボンヌの花が開きはじめたら、できるだけ早い段階で花粉を取り除きます。
花粉を残しておくと受粉を続けて花持ちが悪くなったり、花粉が舞うことで花びらを汚してしまったりと、デメリットが多くなります。
おしべの先端を優しく指やティッシュなどでつまみ、取り除くようにしましょう。
ユリ「ソルボンヌ」の花言葉
ソルボンヌの花言葉は、「虚栄心」「思わせぶり」「稀少」など。
あまり良い意味の花言葉ではありませんので、花言葉を軸に選ぶ場合は注意が必要です。