花図鑑

ユリ「シベリア」香りや咲き方の特徴とは?カサブランカとの違いも紹介!

2022.06.09

ユリ品種図鑑「シベリア」

Bloom Note編集部

Bloom Note(ブルームノート)編集部です。お花のお手入れ・アレンジメント方法から、お花屋さんの仕事に必要な知識まで、お花が好きな全ての人に役立つ情報を配信しています!

ユリの品種「シベリア」は、オリエンタルユリの中ではカサブランカに次いで流通の多いお花です。
真っ白で大きな花びらがカサブランカによく似ていますが、咲き方には違いがあります。

今回はユリ「シベリア」の特徴やカサブランカとの違いのほか、花屋で実践したい水揚げ方法、花言葉もご紹介します。

ユリ「シベリア」の主な特徴

  • 上向きに咲く真っ白な花
  • 蕾や花はカサブランカに比べて小ぶり
  • 爽やかさとバニラのような甘さを兼ね備えた香り
  • 茎が硬くしっかりしている

ユリ「シベリア」の特徴 カサブランカとの違いは?

シベリアの特徴早見

シベリアの品種群はカサブランカと同じ「オリエンタルユリ」「オリエンタル・ハイブリッド系」と呼ばれており、花の大きさや華やかな香りが特徴です。

シベリアの特徴について具体的に見ていきましょう。

品種群 オリエンタルユリ(オリエンタルリリー)
サイズ 大輪
香り 中香(甘く華やかでスパイシーな香り)
出回り時期 通年
開花速度 ゆっくり
主な生産地 山形県、愛媛県、千葉県、長野県、北海道、愛知県

上向きに咲く真っ白な花

シベリアは純白の花びらが特徴的なお花です。
白といえば花嫁を連想させる色。ウエディングブーケに取り入れるお花としても人気があります。

同じく真っ白なユリといえばカサブランカが一番有名ですが、カサブランカが横向きに咲くのに対し、シベリアは上向きに咲きます
横向きに咲くユリよりも上向きに咲くユリの方がアレンジしやすいため、シベリアは切り花に適した特性を持っていると言えますね。

蕾や花はカサブランカに比べて小ぶり

シベリアは、カサブランカと比較すると蕾・花の大きさ共に小ぶりです。

それでも他のお花に比べると十分に大きく存在感があるため、数輪を花瓶に生けたり、花束に取り入れるだけで華やかさを演出してくれますよ。

爽やかさとバニラのような甘さを兼ね備えた香り

シベリアの花に顔を近づけると、ユリ特有の華やかな香りが鼻腔をくすぐります。
爽やかでスパイシーな香りの中に、バニラのような甘さが加わった比較的強い香りが特徴。

ただしカサブランカに比べると香りの強さ・持続性いずれも控えめですので、シベリアの方がより万人受けしやすいかもしれません。
「真っ白なユリが欲しいけど、カサブランカは香りが強すぎて苦手」という方にはシベリアをおすすめしてみると良いでしょう。

茎が硬くしっかりしている

シベリアの茎は太く硬さがあり、折れづらいのが特徴です。

カサブランカの茎よりしっかりしているため、丈夫さの面でもアレンジメント向きのお花と言えるでしょう。

ユリ「シベリア」の水揚げ・お手入れ方法

シベリアの下処理・水揚げ方法

シベリアは蕾の状態で仕入れるのが基本です。
蕾の状態が長く続き、その後ゆっくりと花を咲かせますが、蕾のまま終わらないようにする工夫は必要です。

花屋で扱う際は、蕾の状態のまま管理し、店頭に置く前に開花を促進してあげるようにしましょう。
具体的には以下のお手入れ・水揚げ方法が効果的です。

  1. 水につけずに低温管理
  2. 余分な葉を処理する
  3. 茎を2~3センチほどカット
  4. 花が開いた場合は花粉を取る
  5. 茎を水につけておく

水につけずに低温管理後

シベリアをしばらく蕾のまま管理したい場合は、水につけず、葉も残した状態で低温管理します。
5℃~10℃未満の、光や直風の当たらない場所で管理しましょう。

店頭に置く前には、5℃→8℃→通常の温度というように2段階で温度を上げていきます

余分な葉を処理する

店頭に置いた後の開花を促進させてあげる場合には、余分な葉は取り除いておきましょう
葉が残っていると花に栄養が行き届きづらくなり、開花を妨げてしまいます。

また、水に葉が浸かるとバクテリアが繁殖し、茎や花を傷めてしまう原因となります。
特に水に浸かる部分の葉はしっかりと処理しておきましょう。

茎を2~3センチほどカット

清潔なハサミやナイフで、シベリアの茎を下から2~3センチ程度の位置でカットします。
水上がりが悪いお花の場合は水中で斜めにカットしますが、シベリアの場合は水上がりが良いため、空中でまっすぐカットする方法で問題ありません。

花が開いた場合は花粉を取る

既にシベリアの花が開いた場合は、花粉を取っておきましょう
花粉を残しておくと、せっかくの白くて綺麗な花びらを汚してしまいます。

茎を水につけておく

水を入れたバケツにシベリアを移し、茎を水につけておきます。
深水にせずとも水をよく吸収してくれますが、水が少なすぎるとすぐに空になってしまう可能性があるため、水量には注意が必要です。

日々のお手入れについては、以下の記事もあわせてご確認ください。

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ユリ「シベリア」の花言葉

シベリアのような白いユリには、「純潔」「純粋」「無垢」「威厳」と言った花言葉があります。
「純潔」や「無垢」といった花言葉は、結婚式の花嫁にぴったりですね。

大切な方への純粋な想いを伝える際にもぜひ選びたいお花です。

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