花図鑑

ユリ「ベンドーム(バンドーム)」の色や咲き方・お手入れ方法をくわしく解説

2022.06.17

ユリ品種図鑑「ベンドーム」

Bloom Note編集部

Bloom Note(ブルームノート)編集部です。お花のお手入れ・アレンジメント方法から、お花屋さんの仕事に必要な知識まで、お花が好きな全ての人に役立つ情報を配信しています!

ユリの品種「ベンドーム」はオリエンタルユリに分類されるお花です。
「ヴァンドーム」「バンドーム」と呼ばれることもあります。

この記事では、ベンドームの色や咲き方などの特徴、花屋で扱う際のお手入れ方法などをご紹介します。

ユリ「ベンドーム」の主な特徴

  • 控えめに咲くライトピンクの花びら
  • 花粉がないため扱いやすい
  • ふっくらとした蕾が色づく過程を楽しめる

ユリ「ベンドーム(バンドーム)」の特徴

ベンドームの特徴早見

ベンドームは、「カサブランカ」に代表されるオリエンタルユリ、オリエンタルハイブリッドという品種群のお花です。
オリエンタルユリは大輪で華やかな香りを持つことが特徴の品種群で、ベンドームにも同じ特徴があります。

ピンク(淡い)
品種群 オリエンタルユリ(オリエンタルリリー)
サイズ 大輪
香り 中香(バニラのような甘さとスパイシーさのある香り)
出回り時期 通年
開花速度 ゆっくり
主な生産地 北海道、千葉県、新潟県

控えめに咲くライトピンクの花びら

ベンドームは、淡いライトピンクの花びらをもつ品種です。
特徴は花びらが開ききらないこと。

花びらが反り返るように大きく開くユリも多いですが、ベンドームの場合は120度程度の控えめな角度で花が開きます
そのため、綺麗な花形を保ったまま最後まで楽しむことができます。

花粉がないため扱いやすい

ベンドームの最大の特徴とも言えるポイントが、花粉のない品種であること。
葯(ヤク)はあるものの先端に花粉がつかず、開花時のお手入れが簡単です。

花粉で花びらを汚してしまうこともないため、美しい状態のまま保つことができます。

ふっくらとした蕾が色づく過程を楽しめる

ベンドームは、他の品種に比べて蕾がふっくらしています。

蕾が色づいていくと共にふっくら感も増してくるため、蕾から開花するまでの過程も楽しむことができますよ。

ユリ「ベンドーム」の水揚げ・お手入れ方法

ベンドームのお手入れ方法

蕾の状態でも可愛らしさのあるベンドームですが、適切なお手入れを行わないと、蕾のまま開花せず終わってしまう可能性も。

お花屋さんで管理する時は蕾の状態で、お客様の手元に渡った後は綺麗に開花するよう、開花調節をしてあげましょう。

  1. 低温で水につけずに管理
  2. 下葉を取り除く
  3. 茎をカットする
  4. 茎を水につけておく

低温で水につけずに管理

コンパニオンを仕入れたら、すぐに水揚げ作業に入るのではなく低温で水につけずに管理しておきましょう。
すぐに水揚げをすると、開花を早めて花が早く終わってしまう可能性があります。

低温管理の方法としては、5℃~10℃未満の環境で、葉を残した状態で管理します。
店頭に置く前に通常の温度に戻す際は、2段階で温度を上げるようにし、急激な温度差を作らないようにしましょう。

下葉を取り除く

店頭に置く前には、余分な葉を丁寧に取り除いておきます
葉を取り除くことで、花に栄養が行き届きやすくなり、蕾のまま終わってしまうリスクを回避できます。

茎をカットする

茎の下から3~5センチ程度を、切れ味の良い花ばさみでカットします。
カットする際は斜めではなく、まっすぐ切るようにしましょう。

茎を水につけておく

茎をカットしたら、水を入れたバケツに移します。
花全体の長さの4分の1程度が浸かる水量を意識しましょう。

水が多すぎると過剰に水を吸ってしまい花が早く終わるリスクがありますし、少なすぎると花の重みで倒れてしまう可能性があります。

ポイント

開花した場合、通常は花粉を取り除く必要がありますが、ベンドームは無花粉のためそのひと手間が発生しません。

ユリ「ベンドーム」の花言葉

ベンドームのようなピンク色のユリの花言葉は「虚栄心」「思わせぶり」など。
お世辞にもプレゼントにぴったりという花言葉ではありません。

とはいえ見た目がとても可愛いので、花言葉を気にしない方、淡いピンク色のお花が好きな方にはぜひ贈りたいお花です。

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