胡蝶蘭のマナー

胡蝶蘭の立札で知っておきたいマナー全集!シーン別の書き方例も紹介

胡蝶蘭の立札マナー全集 書き方の具体例をシーン別に解説

Bloom Note編集部

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胡蝶蘭を贈る際に欠かせない立札は、贈り主が一目で把握できるため、来客に対して自社をアピールするのにも効果的です。
立札は贈るシーンによって書き方が異なるため、シーンに適した内容を具体的に知りたい方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、胡蝶蘭の立札に関する基本的なマナーを解説します。
シーン別の立札の例文も紹介しますので、胡蝶蘭を贈る前に確認しておきましょう。

この記事を読むと分かること

  • 胡蝶蘭を贈る際に立札を付ける理由
  • 胡蝶蘭の立札の書き方
  • お悔やみでの立札の書き方と注意点

胡蝶蘭に立札が必要な理由

胡蝶蘭に立札が必要な理由は、以下の3つです。

  • 一目で贈り主を把握できる
  • 来客に対するアピール
  • お祝いがあったことを知らせられる

一目で贈り主を把握できる

立札に贈り主の会社名を入れておくことで、どこから届いた胡蝶蘭なのかが一目で把握できます。
ビジネスシーンでお祝いの胡蝶蘭を贈ることは、今後の取引関係にも大きく影響を与えます。

お祝い時には数多くの胡蝶蘭が届くことが考えられるので、贈られた側も立札で送り主の名前が確認できると、管理がしやすくなるでしょう。

来客に対するアピール

企業のお祝いに胡蝶蘭を贈ると、玄関やエントランス、式典会場などに飾られます。
そのため、贈り主の会社や名前を入れた立札を胡蝶蘭に付けることで、来客した方にどこから贈られたものなのかをアピールすることが可能です。

豪華で立派な胡蝶蘭を贈れば、来客の目を惹き、知名度アップのチャンスにつなげられます。

お祝いがあったことを知らせられる

胡蝶蘭が玄関の外やエントランスなどの目立つ場所に飾られていると、たまたま来店した方や通行人にも、お祝いがあったことを伝えられます
立札にお祝いの詳細を入れることで、どのようなお祝いなのかも明らかになります。

多くの人に贈り先の存在をアピールできるほか、自社名を広めるきっかけになります。

胡蝶蘭の立札に関する基本知識とマナー

胡蝶蘭の立札には正しい書き方があるため、相手に失礼のないように正しい書き方を理解しておくことが大切です。
ここでは、以下4つの知識・マナーについて解説します。

  • 立札は「紙札」と「木札」の2種類がある
  • 一般的には縦書きにする
  • 立札に書く内容の基本
  • 連名で贈る場合の立札の書き方

立札は「紙札」と「木札」の2種類がある

胡蝶蘭に付ける立札には、一般的に厚紙で作られた「紙札」と木板で作られた「木札」の2種類があります。

紙札
  • 無料でつけられるショップが多い
  • カジュアルな印象になる
  • 折り目や汚れが付きやすい点に注意
木札
  • 有料になっているショップが多い
  • フォーマルなお祝いでよく選ばれる

紙札は木札に比べると、少しカジュアルな印象になります。
友人や親戚など、親しい間柄の方に贈るお祝いでは、堅苦しい印象にならない紙札もおすすめです。

一方、木札は紙札に比べて見栄えが良いため、企業間のビジネスシーンや、結婚式などのフォーマルなお祝いで用いられることが多いです。

一般的には縦書きにする

立札は縦書きと横書きがありますが、一般的には縦書きにするのがマナーです。
ビジネスシーンやフォーマルな場面で贈る場合は、縦書きを選びましょう。

一方、企業名にアルファベット名を含む場合や親しい間柄に贈る場合は、横書きにすることもできます。
横書きにすることで、縦書きよりもカジュアルな印象になります。

ただし縦書きと横書きに厳密なルールはないので、胡蝶蘭のサイズなどに合わせて対応しましょう。

立札に書く内容の基本

立札に書く内容は一般的に、以下の3つです。

  • お祝いの文言(御祝、〇〇御祝など)
  • 贈り先(相手の会社名、代表者名など)
  • 贈り主(贈る側の会社名、代表者名など)

基本的にはお祝いの文言は赤字贈り先と贈り主は黒字にします。
縦書きの場合、右側から「贈り先名」「お祝いの文言」「贈り主」の順番で書きます。
特に贈り先の企業や個人名を間違えてしまうと、大変失礼になるので、間違いがないように気を付けましょう。

なお、贈り先の名前は省略しても問題ないケースも多いですが、記載することで贈り先の宣伝にも繋がります。シーンに応じて記載するかどうか判断しましょう。

連名で贈る場合の立札の書き方

複数人で胡蝶蘭を贈る場合、立札も連名で記載することができます。
贈る側の名前を1人ずつ書きますが、縦書きの場合、役職や肩書きが上の人が一番右側に来るように書いていきます。

また人数が多く、全員の名前を書ききれない場合は、会社名や部署名、団体名の正式名称に「一同」としましょう。

【お祝いシーン別】胡蝶蘭に付ける立札の例文

お祝いに贈る場合は、立札に「御祝」だけ表記することもできますが、お祝いシーンに合わせた文言を入れることで、何に対するお祝いなのかが明確に伝えられます。
ここでは、胡蝶蘭に付ける立札の書き方をシーン別でご紹介します。

「移転祝い」「引っ越し祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
移転祝い 祝 御移転、移転御祝、祝 移転
引っ越し祝い 祝 引越し、祝 御引越、引越し御祝

移転祝や引っ越し祝いの場合、贈り先と贈り主の両方の名前を書くのが基本です。
ただし、贈り先を書かずに贈り主のみの記入も人気です。

「開店祝い」「開業祝い」「開院祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
開店祝い 祝 御開店、開店御祝、祝 新装開店
開業祝い 祝 御開業、開業御祝、祝 開業
開院祝い 祝 御開院、開院御祝、祝 開院

開店祝いや開業祝い、開院祝いの場合、贈り主と贈り先の両方を記載しましょう。
贈り先名を入れることで、新しい店名や病院名を来客者に覚えてもらいやすくなるというメリットがあります。

友人や知り合いなど仲の良い方に贈る場合は、フレンドリーにお祝いの文言を「開店おめでとう」などとしても良いでしょう。

「就任祝い」「昇進祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
就任祝い 祝 御就任、就任御祝、〇〇就任御祝、祝 〇〇ご就任
昇進祝い 祝 御昇進、昇進御祝、祝 御栄転、栄転御祝、〇〇昇進御祝

就任祝いや昇進祝いの場合は、贈り主と贈り先の両方を書くことで、誰に贈ったお祝いなのかが分かります。
同時期に該当者が一人なら問題ないですが、複数人が就任や昇進した場合、贈り先が書かれていないと誰宛のお祝いか分からなくなるおそれがあります。

また新しい役職を飾り文字として入れるのも良いでしょう。

「周年祝い」「設立記念祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
周年祝い 祝 〇周年、周年御祝
設立記念祝い 創業〇周年御祝、創立〇周年御祝

周年祝いや設立記念祝いは、贈り主名は会社名と代表者名を書くのが基本です。
すっきり見せたい場合は会社名のみを記載しても問題ありませんが、代表者名も入れたほうがより丁寧な印象になりますよ。

「上場祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
上場祝い 祝 上場、祝 東証〇部上場、上場御祝

上場祝いの場合、贈り主名のみ記入と、贈り先名と贈り主名の記入、どちらでも問題ありません。
立札をすっきりさせたいなら、贈り主名のみを入れましょう。

「誕生祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
誕生祝い 祝 お誕生日、祝 誕生日、誕生御祝、お誕生日御祝

個人宛に贈る誕生日祝いの場合、贈り先名と贈り主名のどちらも書くのがおすすめです。
家族や友人に贈るカジュアルなお祝いの場合、「お誕生日おめでとう」という文言にすることもできます。

「結婚祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
結婚祝い 祝 結婚、祝 ご結婚、結婚祝、結婚御祝

結婚祝いも誕生日祝いと同じく、贈り先名と贈り主名の両方を書くのがおすすめです。
披露宴や挙式の会場に贈る場合は、新郎・新婦の2人の名前を忘れないように気を付けましょう。
親しい間柄の相手に贈る場合は、お祝い文言を「ご結婚おめでとうございます」として、メッセージを伝えるのも良いですね。

「当選祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
当選祝い 祝 御当選、当選御祝、祝 当選

当選祝いの場合は、贈り先名と贈り主のどちらも書くことで分かりやすくなります。
当選祝いを贈る際は、贈り主に法人名(社名)を入れないようにしましょう。
政治家個人宛に企業などの法人からお祝いを贈ることはできないため、個人名で贈ります。

「公演祝い」「発表会祝い」の場合

お祝いシーン お祝いの文言
公演祝い 祝 ご出演
発表会祝い 祝 ご出演

公演祝いや発表会祝いに贈る場合は、贈り主名だけでなく、贈り先名と出演する講演や発表会の名称も記載するのがおすすめです。
公演や発表会では、出演者が複数いたり、大きな会場で行われたりする場合、誰がどの公演や発表会に出演するのかが明確にしないと、正しく届けられないおそれがあります。

贈り先の方の晴れ舞台をしっかりとお祝いできるように、公演名や発表会名を間違えないように記入しましょう。

社名や店名がアルファベットの場合

社名や店名にアルファベットが入っている場合は、横書きで記載しましょう。
縦書きにすると見栄えが悪くなることがあります。

横書きの場合は、上から「お祝いの文言」「贈り先名」「贈り主名」の順番に書きましょう。

シーンに合わせてメッセージカードを添えるのもおすすめ

胡蝶蘭を贈る際は、立て札をつけるだけでなく、メッセージカードも添えることでより気持ちが伝わりやすくなります。
メッセージカードの内容に決まりはありませんが、贈り先との間柄やシーンに合わせて書き方を考えると良いでしょう。
胡蝶蘭のメッセージカード例文集|シーン別に67選!贈る相手別の書き方マナーも解説の記事で、具体的なメッセージの文例を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

お悔やみで胡蝶蘭を贈る場合の立札のマナー

お悔やみで胡蝶蘭を贈る際は、お祝いとは立札の書き方が異なります。
ここでは、お悔やみで胡蝶蘭を贈る場合の立札のマナーとして、書き方と注意点をご紹介します。

お悔やみで贈る場合の立札の書き方

お悔やみで贈る立札には、「供」や「御供」などの飾り文字を入れます。
上記はお葬式だけでなく、お通夜や法事などでも使用できます。

お悔やみの場合、木札ではなく、白紙の立札を使用するのが一般的です。

お悔やみシーンでの書き方の注意点

お悔やみシーンに贈る立札は、故人の名前を入れずに、贈り主名のみを書きます。

またお祝いと違い赤字は使えないので、飾り文字、贈り主名ともすべて黒字にします。
会社として贈る場合は、贈り主名を会社名のみ、または会社名と役職名、氏名を書きましょう。
複数人で胡蝶蘭を贈る場合は、〇〇(会社名や部署名、団体名など)一同と書きます。

ただしお悔やみに関する風習は、宗教や地域によって異なる部分があるので、葬儀社などに確認を取った後に贈ると良いでしょう。

胡蝶蘭におすすめの立札の立て方

胡蝶蘭の立札の立て方には、以下の2パターンがあります。

  • 花下タイプ:花の上に飾るので、文字が隠されることなく読みやすい
  • 花上タイプ:花の株元に立てるので、場所を取らない

それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

花下タイプ

花下タイプは、胡蝶蘭の上に立札を飾る立て方です。

メリット
  • 花に文字が隠されることがないため読みやすい
  • 立札分が上に長く出るため目立つ
デメリット 高さがあるためスペースが取られる

一般的にビジネスシーンなどのフォーマルな贈り物には、花下タイプが選ばれることが多いです。
高さがあり文字が見やすいため、数多くの贈り物が集まる開業祝いや式典などの場でも、どこから贈られたものかがすぐに分かります。

花上タイプ

花上タイプは、胡蝶蘭の株元に立札を飾る立て方です。

メリット 上にスペースが取られないため棚やカウンターでも管理できる
デメリット 花で文字が隠されてしまう

ビジネスシーン以外で、親密な相手に贈る誕生祝いや結婚祝いなど、または飾る場所があまり取れない企業などに贈る際は、花上タイプを選ぶと良いでしょう。

まとめ

胡蝶蘭に付ける立札には、立札の種類や書き方など、守るべきマナーがあります。
基本的なポイントとして、以下の内容を覚えておきましょう。

  • ビジネスやフォーマルシーンでは、紙札ではなく「木札」を選ぶ
  • 一般的には縦書きで記載する
  • お祝いの文言と贈り先名・贈り主名を入れる
  • 連名の場合、役職や肩書が上の人の名前が右側に来るようにする

贈り先との間柄や、お祝いのシーンによってふさわしい立札の書き方・内容は異なってきます。
この記事で紹介したお祝いの文言の具体例を参考にして、相手に喜ばれる立札をつけて胡蝶蘭を贈ってみてください。

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