花のお手入れ

芍薬が咲かない原因は?対処方法と咲きやすいお花の選び方を紹介

2022.07.05

Bloom Note編集部

Bloom Note(ブルームノート)編集部です。お花のお手入れ・アレンジメント方法から、お花屋さんの仕事に必要な知識まで、お花が好きな全ての人に役立つ情報を配信しています!

繊細なフリルをまとったような芍薬(シャクヤク)のお花。
華やかさで人気の高いお花ですが、実は開花までに時間がかかることも多いです。
せっかく買ったのになかなか咲いてくれないと、「このまま枯れてしまうのかな?」と不安に思ってしまいますよね。

今回は、芍薬が咲かない原因と対処方法を紹介します。
併せて、比較的咲きやすい芍薬の見分け方についても解説します。
芍薬がなかなか咲かずに悩んでいる方や、お花屋さんで芍薬を購入する予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

芍薬の花が咲かないときの原因と対処方法

芍薬(芍薬)はその大輪の花を咲かせるために、かなりのエネルギーを消費します。
咲き始めると一気に開花しますが、エネルギーが足りない場合は固い蕾のまま咲かないことも。

切り花の芍薬が咲かない場合、以下の4つの原因が考えられます。

  • 水の吸いが良くない
  • 蕾に蜜が付いている
  • 水や花瓶が汚れている
  • 飾る場所の温度などが適していない

芍薬の花を咲かせるには、これらの原因をひとつずつ解消したうえで、固い蕾をほぐして開花を助けてあげる必要があります。

余分な葉を取り除いて花に水分を行き渡らせる

水に浸かる葉は取り除く 葉を2~3枚残す くらいがベスト

芍薬の切り花に葉がたくさん付いている場合は、まず水に浸かる部分の葉を取り除きましょう

葉が付いたままだと吸い上げた水が葉から蒸散してしまい、花に必要な水分が不足してしまいます。
下葉を取り除くことで、花の方に水分や栄養が充分に行き渡るようになります。

見栄えの良さも踏まえると、上の方の葉を2~3枚残しておく程度がベストです。

水切り・水揚げをして水の吸いを良くする

水揚げを行う 水中で茎をカットする 水切りがおすすめ

芍薬を購入してから花瓶に生けるまでに時間が経っていたり、暑い日だったりすると、茎が乾燥して水の吸いが悪くなっている場合があります。
その場合は、花瓶に生ける前に以下の方法で水切り・水揚げの処理をしてあげると効果的です。

  1. 新聞紙などで芍薬のお花全体を巻く
  2. 新聞紙の下の部分をテープや輪ゴムで留める
  3. 水の入った大きめのバケツに茎を入れ、水中で茎をカットする
  4. 茎の半分〜2/3程度が浸かる水に2~3時間浸けておく

この手順で水揚げしてあげることで、新鮮な状態の茎が空気に触れることなく、水をたっぷり吸ってくれるようになります。

水切り時のポイントは、道管を潰さないように切れ味の良いハサミを使うこと。
また、斜めにカットすることで、水を吸い上げる面を広くすることができます。

蕾の蜜を拭き取る

濡れたティッシュで優しく 拭き取る がくの部分から 拭くのがポイント!

お花屋さんに並んでいる芍薬をじっくり見てみると、蕾の周りにねっとりとした蜜のような粘液がついているのに気づいたことがあるかもしれません。
芍薬は、害虫を防ぐためにたくさんの蜜を出すと言われています。

ところが、この蜜が花びらのフタとなって、開花の妨げとなってしまうことがあるのです。
そのため、買ってきた芍薬の蕾に蜜が付いていた場合は、拭き取ってあげることが大切です。

ティッシュや綿棒を濡らして、花びらを傷つけないようにそっと優しく拭いてあげてください。
ポイントは、ガクの部分から拭き取ること。
蜜はガクの部分から出てくると言われているためです。

お花を買った直後に加えて、飾ってから蜜が出てきた場合にも、適宜取り除いてあげましょう。

蕾を揉みほぐす

やさしく指で 押しながら揉みほぐす 花びらを傷つけない ように注意!

蜜を拭き取ったら、芍薬の蕾を揉みほぐします
このときも花びらを傷つけないように、指でやさしく押しながら揉みほぐしていきましょう。

揉むことで固い蕾をやわらかくして、花を開きやすくするイメージです。

直射日光が当たらない涼しい場所に飾る

芍薬の切り花は、暑さに強くありません
そのため、気温の高いお部屋に飾ってしまうと、なかなか咲かない原因になってしまいます。

また、直射日光の当たる場所にも注意が必要です。
「お日様の元で育てた方が良いのかな?」と思ってしまうかもしれませんが、実は直射日光が当たると水が下がってしまい、花に栄養が行き渡りにくくなるのです。

さらに、湿気で蒸れると花びらが変色してしまうリスクもあります。
涼しく、直射日光の当たらない、風通しの良い場所に飾りましょう。

咲きやすい芍薬の見分け方

蕾が少し膨らんでいる 葉にハリとツヤがある蜜やカビがついていない 

芍薬を咲かせるためには、上で紹介したようなお手入れも大切ですが、元気に咲いてくれそうな芍薬を選んで購入することもポイントです。
ここからは、咲きやすい芍薬の選び方について紹介します。

蜜やカビがついていない

上で紹介した通り、蕾に蜜がたくさんついていると、開花の妨げになってしまいます。
また、中にはガクや蕾に白いカビが生えているものもあります。

蜜もカビも自宅で拭き取ることはできますが、できるだけこのような汚れがついていないものを選んだ方が、綺麗に咲きやすいでしょう。

蕾が少しふくらんでいる

蜜やカビに加えて、蕾の成長状態もチェックポイントです。
ぎゅっと固く閉じた蕾ではなく、ややふくらみかけている程度のものを選びましょう。

具体的には、一番外側の花びらが数枚浮いているくらいの状態のものがベストです。
開きかけのお花であれば、きちんと綺麗な水に活けてあげればほぼ確実に開花するため、安心できます。

葉にハリとツヤがある

蕾のほかに、葉もチェックポイントのひとつです。
ハリとツヤのある、ピンとした葉がたくさんついているものを選びましょう。
葉に元気がないものは栄養が少ない状態で、お花を咲かせるパワーが足りない可能性があります。

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まとめ

芍薬(シャクヤク)は他のお花に比べて開花のタイミングが難しく、場合によっては蕾のまま咲かないこともあるお花です。
芍薬がなかなか咲かないときは、以下の方法を試してみてください。

  • 余分な葉を取り除いて花に水分を行き渡らせる
  • 水切り・水揚げをして水の吸いを良くする
  • 蕾の蜜を拭き取る
  • 蕾を揉みほぐす
  • 毎日水替えをして水や花瓶を清潔に保つ
  • 直射日光が当たらない涼しい場所に飾る

また、購入時点で咲きやすい芍薬の花を見分けることも大切です。
蕾が少し膨らんでいて、蜜やカビのついていない芍薬を選べば、元気に咲いてくれやすいでしょう。

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