公園や観光地、道路沿いの花壇など、普段から見かけることの多いお花、チューリップ。
真っ直ぐ伸びた茎に丸いひとつの花を咲かせる素朴な印象のお花ですが、実はさまざまな咲き方があり、華やかでゴージャスな印象のチューリップもあるんです。
今回は、チューリップの咲き方やそれぞれの咲き方の代表的な品種について紹介し、併せてチューリップの開花時期や色など基本的な特徴についても解説します。
こんな方におすすめ
- チューリップの咲き方について知りたい
- チューリップの種類に興味がある
チューリップの7種類の咲き方と品種
チューリップと一口に言っても、咲き方はさまざまです。
咲き方によって同じ花とは思えないくらい、印象が違ってくることもあるんです。
ここでは、チューリップの7種類の代表的な咲き方について紹介します。
一重咲きのチューリップ
「チューリップ」と聞いて、パッと頭に思い浮かぶあの形は、一重咲きのチューリップです。
最もスタンダードな咲き方であり、カラーバリエーションも丈の長さも豊富です。
丸みを帯びた大きな花びらが特徴で、シンプルで素朴な可愛らしさがあります。
チューリップの中でも目にする機会の多い咲き方で、お花屋さんだけでなく、公園や道路沿いの花壇などでも見かけるでしょう。
一重咲きをするチューリップの品種は数多くあり、さらに毎年のように新種も誕生しています。
八重咲きのチューリップ
花びらが3枚の一重咲きに対して、より多くの花びらを持つのが、八重咲きです。
いくつもの花弁が重なり合うようにふんわりと咲き、ボリューム感があり豪華な雰囲気です。
一重咲きに比べて丸みを帯びており、花が完全に開くまでは、バラのように見えることもあるでしょう。
主な品種としては、「ピーチ・ブロッサム」「モンテカルロ」「アンジェリケ」などが挙げられます。
品種によって花びらの枚数も異なり、多いものでは40枚以上の花びらを付けます。
フリンジ咲きのチューリップ
マフラーやストール、カーテンなどの端にあしらわれる、ヒラヒラとした「フリンジ素材」。
名前の通り、フリンジ咲きのチューリップは花びらの先に細かな切れ込みが入っています。
ヒラヒラとした花びらがフリルのようで、とっても華やか。
ボリューム感もあるため、一輪だけでもお部屋を明るい印象にしてくれます。
フリンジ咲きをするチューリップは、新しい品種に多く、「ランバダ」「ハウステンボス」「ニューサンタ」などがあります。
パーロット咲き(パロット咲き)のチューリップ
パーロットとは、英語でオウムのこと。
まるでオウムの羽のような花びらから、パーロットという名前が付けられたと言われています。
切れ込みのある波打つ花弁が、中心を包み込むように咲いています。
一般的なチューリップの印象とは異なるかもしれませんが、優雅で個性的な花びらは存在感たっぷりです。
比較的珍しい品種ですが、「ロココ」「フレミングパーロット」「パーロットゴールド」などがパーロット咲きです。
ユリ咲きのチューリップ
ユリ咲きとは、花びらの先が細くなり、まるでユリの花のような形に見える咲き方です。
チューリップは、太陽が出ると反り返るように開き、気温が下がる夜には閉じるお花です。
閉じたユリ咲きのチューリップは非常に上品な印象ですが、開いた時の華やかさは他のチューリップと比べても別格です。
ユリ咲きをする品種としては、「バレリーナ」「プリティウーマン」「バラードゴールド」などが挙げられます。
クラウン咲きのチューリップ
クラウン咲きは、名前通り王冠のような形の花びらが特徴的なチューリップです。
ねじれるようにカーブを描きながら咲く花びらが重なり合い、真横から見るとまるで王冠。
全体的に丸みを帯びて、かわいらしい印象の咲き方です。
クラウン咲きは新しい品種によく見られ、「イエロークラウン」「ホワイトリバースター」「ピンクリベロスター」などがあります。
枝咲き(スプレー咲き)のチューリップ
ここまで紹介してきたチューリップの咲き方は、一茎一花の咲き方です。
つまり、1本の茎に対して1つの花を咲かせます。
しかし、中には1本の茎から複数の花を咲かせる「枝咲き」のチューリップもあります。
枝咲きは「スプレー咲き」とも呼ばれ、非常にボリューム感があって絢爛な印象です。
一つの球根からいくつもの花を楽しめる枝咲きの品種には、「アントワネット」「ドリームクラブ」などがあります。
まとめ
今回はチューリップの7種類の咲き方を紹介しました。
同じチューリップというお花でもさまざまな咲き方がありますが、王道の咲き方は「一重咲き」と呼ばれるものです。
お花屋さんで売られているチューリップも一重咲きのものがほとんどですので、一番親しみのある咲き方と言えるでしょう。
そのほかにもボリューム感のある八重咲き、1本の茎から複数の花を咲かせる枝咲き(スプレー咲き)など多種多様な咲き方があります。
チューリップをアレンジに取り入れる際は、王道の咲き方とは異なるボリューム感のあるものを選ぶのも良いですね。