胡蝶蘭の豆知識

胡蝶蘭の値段はなぜ高い?高価な理由とお得に購入する方法

胡蝶蘭はなぜ高い?値段が高い理由・お得に買う方法

Bloom Note編集部

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この記事はこんな人におすすめ

  • 胡蝶蘭がなぜ高いのか知りたい
  • 胡蝶蘭の価格が株によって違う理由を知りたい
  • 贈り物の胡蝶蘭はどのくらいの価格が適切?

胡蝶蘭は開店祝いや就任祝いなど、ビジネスシーンで選ばれている高級なお花です。
贈答品としての人気が高く、品質の良さが優先されるため一般的なお花よりも価格が高い傾向があります。

この記事では、「胡蝶蘭はどうして高いの?」と疑問に思っている方向けに胡蝶蘭が高価になる理由を解説していきます。

胡蝶蘭の価格が高い理由

胡蝶蘭は高級なお花というイメージがありますが「他のお花と比べてどうしてそんなに高いの?」と不思議に思いますよね。
胡蝶蘭が高価な理由には以下があげられます。

  • 苗の価格が高い
  • 育成コストが高額
  • 生育期間が長い
  • 出荷にも手間とコストがかかる

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

苗の価格が高い

胡蝶蘭の栽培は、海外から苗を輸入し、国内の農園で開花まで育てるのが一般的です。
苗自体の価格が高いことが、胡蝶蘭の価格が高くなる1つ目の理由です。

現在、胡蝶蘭の苗の育成はメリクロン栽培というクローン栽培が主流です。
親株から細胞を採取し、フラスコなどで苗になるまで培養します。

培養開始からメリクロン苗を出荷できるようになるまでは約2年の歳月が必要です。
バイオ技術を用いているため専門の設備も必要になり、海外からの輸送費もかかってしまうため苗の価格が高くなるという特徴があります。

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また、優良品種の胡蝶蘭であれば使用権を購入しなければいけません。
使用権の価格が苗の販売価格に上乗せになっている場合があります。

育成コストが高額

胡蝶蘭を育てるためには、環境維持費や人件費など、様々なコストがかかります。

日本と原産地である熱帯雨林地域では、気候や日照が大きく異なります。
常に温度や湿度、日照管理の必要が出てくるため365日24時間空調システムを起動しなくてはいけません。

また、水やりや胡蝶蘭の仕立ては農園スタッフが行うため水道代と人件費も必要です。

胡蝶蘭の栽培でかかる月々の費用が高額になるため、その分胡蝶蘭の単価が高くなります。

胡蝶蘭の仕立てとは

胡蝶蘭は、光が差す方向に茎や花茎を伸ばす習性があります。
放っておいたら花の向きが揃わないため、見栄えが綺麗になるように農園の職人たちが手をかけて1株ずつ調整しています。

また、花が咲く花茎の曲がり具合が揃っていないと寄せ植えにしたときに見た目に違和感が出てしまいます。
花茎を折らないよう、蕾を落とさないよう細心の注意を払いながら胡蝶蘭を仕立ててくれています。

生育期間が長い

胡蝶蘭は、苗を仕入れて出荷するまでに2~4年程度の育成期間が必要です。
育成期間が長くなれば、環境の維持費やお世話の人件費も多くかかるため高価になりやすくなります。

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胡蝶蘭は株に蓄えた栄養が多いほど花持ちが良くなります。
ビジネスシーンでは長く開花する胡蝶蘭の方が喜ばれるため、株をしっかり育ててから開花させるケースがほとんどです。
多くの農園では3年以上をかけて胡蝶蘭を開花させ、出荷しています。

全ての株が出荷できるわけではない

プロの生産者さんが手塩にかけて育てても、全ての胡蝶蘭が出荷できるわけではありません
花茎の向き、花の大きさなどが基準に満たないものは出荷することができません。

手間をかけて育てた胡蝶蘭から綺麗に咲いたものだけを選別しているため、胡蝶蘭が更に高価になっています。

出荷にも手間とコストがかかる

胡蝶蘭を届けたり送るためには、梱包費や送料がかかります。

胡蝶蘭の花は衝撃に弱いため、花茎を留めたりお花に保護カバーをかけるなどの梱包が必要です。
また、大輪胡蝶蘭は鉢とお花自体が大きいため、送料も一般的な品物などと比べると高めになります。

送料と梱包費用には差がありますが、大輪胡蝶蘭であれば2,000~4,000円程度がかかります。

胡蝶蘭の価格が決まる要因3選

胡蝶蘭の価格は5,000円~10万円と幅広く、「どうしてこんなに価格が違うの?」と不思議に思うことがありませんか?

胡蝶蘭の価格は、苗の価格や育成コスト以外にも以下によって左右されます。

  • 花の大きさ(種類)の違い
  • 寄せ植え本数や輪数の多さ
  • 品種・グレードの違い

それぞれの項目について見ていきましょう。

花の大きさ(種類)の違い

胡蝶蘭はお花が大きいほど高価になる傾向があります。
花の大きさは大輪、中大輪、ミディ、ミニ(マイクロ)などで分かれており、一般的には大輪胡蝶蘭が最も高額です。

大輪胡蝶蘭はお花の大きさが10~15cmの場合が多いですが、特にお花が大きいものは「超大輪」などの名前で販売されていることがあります。
超大輪はお花の大きさが14~16cmと通常よりも大きく、大輪胡蝶蘭の中でも高級品として扱われます。

お花が大きくなるほど選定も厳しくなるため、値段も高くなっています。

寄せ植え本数や輪数の多さ

胡蝶蘭は「3本立」「5本立」などで販売され、1つの鉢に複数の株が寄せ植えされています。
寄せ植えの株数が増えるほど胡蝶蘭は高価になります。

または、寄せ植え本数が少なくても、花数(輪数)が多いと価格が上がりやすくなります。

例えば、「5本立45輪」と「3本立45輪」を比べてみると、価格が同じくらいに設定されている場合があります。

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胡蝶蘭のお花の数は1株につき8~12輪程度が平均です。
グレードにもよりますが、1株に13輪以上のお花や蕾をつけている胡蝶蘭は豪華なお花と思っても問題ないでしょう。

品種・グレードの違い

珍しい品種の胡蝶蘭や、グレードが高い胡蝶蘭は高価になりやすい傾向があります。
花色が珍しい胡蝶蘭、開花時期が限られているものも一般的に流通が少ないため高価になります。

また、展示会などで受賞歴のある胡蝶蘭はブランド品扱いとなり、価格が高くなります。

逆に、品種の指定がなく、生産者が不明な胡蝶蘭は安価な傾向があります。
上記のような胡蝶蘭は傷があったり品質が悪い株も混ざっているため注意が必要です。

胡蝶蘭の価格相場

胡蝶蘭は贈り物としての需要が高いため、価格より品質の良さが優先されがちです。
胡蝶蘭の立数別の価格相場は以下のとおりです。

1本立 4,500円~19,800円

  • ミニ・ミディ:4,500~9,000円
  • 希少カラー:14,500~19,800円
2本立 6,000円~27,500円

  • ミニ・ミディ:5,500~15,000円
  • 大輪:15,500円~
  • 希少カラー:15,500円~
3本立 8,500円~60,000円

  • ミディ:8,500~20,000円
  • 大輪:10,000円~
  • 希少カラー、化粧蘭:24,000円~
5本立 15,500円~85,000円

  • ミディ:15,500~25,000円
  • 大輪:27,500円~
  • 希少カラー、化粧蘭:50,000円~
7本立 32,000円~93,500円

  • ミディ:32,000~37,000円
  • 大輪:55,000円~
  • 希少カラー、化粧蘭:66,000円~
10本立
以上
88,000円以上

園芸店やホームセンターにはもっと安価な胡蝶蘭が売っていますが、ギフト用の胡蝶蘭は上記のような価格相場が一般的です。
「胡蝶蘭って高いな」と感じているのは大輪胡蝶蘭や染色などを施した胡蝶蘭の場合が多く、小さな胡蝶蘭であれば花束と同じくらいの価格で購入することができます。

胡蝶蘭の価格相場、予算別に変える胡蝶蘭の例は「胡蝶蘭の値段の相場は?お祝いのシーンや贈り先別の予算や価格例を紹介」で詳しく紹介しています。

贈り物の胡蝶蘭の予算相場

胡蝶蘭を贈る際の相場は、個人宛で1~3万円法人宛だと2~5万円程度が相場です。
お祝いのシーン別の相場の価格は以下のとおりです。

贈り物のシーン 法人宛 個人宛
開店・開業・開院祝い 2~5万円 1~3万円
移転・リニューアル 1~3万円 ~2万円
就任・昇進祝い 2~7万円 1~5万円
周年祝い 3~10万円 1~3万円
上場祝い 2~10万円 1~2万円
新築・引っ越し祝い 2~5万円 5,000円~2万円
当選祝い - 2~5万円
優勝・受賞祝い 2~5万円 1~2万円
誕生日祝い 2~3万円 1~3万円
長寿祝い 1~3万円 1~3万円
結婚祝い 1~3万円 1~3万円
お悔やみ・お供え 2~5万円 1~3万円

個人・法人共に、1度しかない特別なお祝いのシーンでは高価な胡蝶蘭が選ばれる傾向があります。

法人宛の場合は花が大きい大輪胡蝶蘭が主流です。
個人の誕生日や結婚祝いの場合は自宅に飾りやすいミディ胡蝶蘭ミニ胡蝶蘭が人気です。

また、店舗やオフィスに胡蝶蘭を置くスペースがなければ、法人宛でもミディ胡蝶蘭が選ばれている場合があります。

胡蝶蘭を選ぶ際は、贈り先の状況などを確認して喜んでもらえる胡蝶蘭を選びましょう。
贈り物の胡蝶蘭の選び方や、贈り方のマナーについては以下の記事を参考にしてくださいね。

胡蝶蘭の選び方【失敗しない】贈る相手別のおすすめと贈り方のマナー

胡蝶蘭を買うなら通販がおすすめ

贈り物用の胡蝶蘭を購入するのであれば、通販サイトを利用するのがおすすめです。
胡蝶蘭の通販サイトを利用するメリットには以下があげられます。

  • 胡蝶蘭が安価で購入できる
  • 産地直送の胡蝶蘭が買える
  • 立て札などの書き方を相談できる
  • 珍しい胡蝶蘭が買える

通販ショップは胡蝶蘭農家と直接提携をしており、市場や店舗に卸す必要がないため中間マージンがかかりません。
また、実店舗を持つ必要がないため胡蝶蘭を安価で販売しています。

購入した胡蝶蘭は提携農家から直接発送されるため、産地直送の新鮮な胡蝶蘭が買えるのも通販ショップの特徴です。

また、胡蝶蘭を贈り慣れていないと立て札やメッセージカードの書き方に迷ったり、どんな胡蝶蘭を贈ったらいいか分からないなど困ってしまう場合も多いと思います。
通販ショップは胡蝶蘭に詳しいスタッフがいるため、困った時に相談できるのも心強いですね。

また、通販の場合は実店舗で取り扱っていない珍しい胡蝶蘭が買える場合があります。
黄色なオレンジ色、模様入りなどの胡蝶蘭を贈りたい場合は通販サイトをチェックしてみましょう。

まとめ

胡蝶蘭の価格が高い理由は以下のとおりです。

  • 苗の価格が高い
  • 育成コストが高額
  • 生育期間が長い
  • 出荷にも手間とコストがかかる

胡蝶蘭は開花まで時間がかかることに加えて、贈答品としての需要が高いため花持ちが良くなるようにじっくりと大切に育てられます。
365日温度と湿度管理を行い、職人の手で綺麗になるように仕立てられているため様々なコストがかかっています。

しかし、胡蝶蘭の価格は花の大きさや品種によって大きく異なります。
胡蝶蘭の価格が前後する要因には以下の3つがあげられます。

  • 花の大きさ(種類)の違い
  • 寄せ植え本数や輪数の多さ
  • 品種・グレードの違い

法人に贈る場合は2~5万円程度の大輪胡蝶蘭が選ばれていますが、個人宛であれば1~3万円程度のミディミニ胡蝶蘭も人気です。
贈り先に胡蝶蘭を置くスペースがあるかなどを事前に確認して喜んでもらえる胡蝶蘭を選んでくださいね。

品質の良い胡蝶蘭をお得に買いたい場合は、胡蝶蘭の通販サイトや直売所を利用しましょう。

【胡蝶蘭のプロが厳選】通販おすすめランキングTOP10!失敗しない選び方のコツも伝授

胡蝶蘭はなぜ高い?に関するよくある質問

胡蝶蘭が高い理由は何ですか?

胡蝶蘭が高くなる理由には、以下があげられます。

  • 苗の価格が高い
  • 育成コストが高額
  • 生育期間が長い
  • 出荷にも手間とコストがかかる

胡蝶蘭の苗ができるまで約2年、農園で育成して開花させるまで3~4年がかかります。
長い期間育成が必要な上、温度や湿度維持などのコストがかかるため胡蝶蘭は価格が高くなりやすい傾向があります。

胡蝶蘭の値段は、どのような要素で決まるのですか?

胡蝶蘭の値段は、以下によって決まります。

  • 花の大きさ(種類)の違い
  • 寄せ植え本数や輪数の多さ
  • 品種・グレードの違い

お花が大きい胡蝶蘭や、寄せ植え本数や輪数が多い方が高価になります。
また、珍しい品種やブランド品なども胡蝶蘭の価格を決める要素の1つです。

胡蝶蘭を安く購入する方法はあるのですか?

胡蝶蘭を安く購入したい場合は、胡蝶蘭の需要が落ち着いて安くなるオフシーズンやセールなどを利用するという手があります。

または、胡蝶蘭の通販サイトや生産者さんが運営する直売所を利用しましょう。

胡蝶蘭の寿命はどれくらいですか?

胡蝶蘭の開花期間は、一般的に1~3か月程度です。

しかし、花が枯れても株は生きており、胡蝶蘭自体は10~50年ほど生きるとされています。

胡蝶蘭の手入れは難しいですか?

胡蝶蘭は育成環境を整えることができれば簡単にお手入れをすることができます。
胡蝶蘭を育てるのに適した環境は、以下のとおりです。

  • 温度:18~25℃
  • 湿度:50~70%程度

温度と湿度が整っていれば、あとは10日に1回程度水やりを行うだけで胡蝶蘭は育ちます。

胡蝶蘭の選び方は?

胡蝶蘭を選ぶ際は、まずは以下を決めましょう

  • 胡蝶蘭の色
  • 花の大きさ
  • 寄せ植えの数、または花の数さ
  • 予算

予算が決まっているのであれば、花の色や花の大きさが条件に合う胡蝶蘭を探してみましょう。
胡蝶蘭を探す際は、実店舗より通販サイトを利用すると希望のお花が見つかります。

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